「こころ」を健康にする本
くじけないで生きるヒント

大野 裕

2018年5月22日 四六判 18.8cm×13.0cm 208ページ ISBN978-4-532-52075-5

定価1,430円(10%税込)

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対人関係やコミュニケーション力など,日常生活に悩みを抱える人は多い。また,うつ症状や不安障害など,こころの不調への関心も高まっている。2015年から労働者に対する「ストレスチェック制度」の導入が義務づけられ,プライバシー保護や職場環境の改善にも力が注がれるようになった。こころの悩みを抱える人,子育て中の人,指導する立場の人など,年齢や性別,職業を問わず,多くの人により快適に過ごすためのヒントを紹介する。

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大野 裕

第1部 こころの変化に 目を向けてみませんか?

第1章 春[4月~6月]

身構えず、無理をせず、自然体で

職場・学校、変わる環境 ── 慌てず、まわりを見て
慣れていない人の立場で ── コミュニケーションを大切に
ミスを抱え込まないで ── 周囲に相談、解決の近道
管理職も異動でストレス ── わからなければ聞こう
気軽に質問できない ── 悩んだら一息ついて
こころにも大型連休を ── 自分を振り返る機会に
元気がでないときは ── ちょっと立ち止まり、考えて
解決の糸口を見つけよう ── 進みたい方向意識して
話しやすい環境をつくる ── 上司と部下の関係にも気配り
人に見える「力の関係」 ── 無意識が問題、振り返って
不満を言えないと ── 無意識に手を抜くように
効率的に作業するために ── 「縛り」作りペースをつかむ
生活リズムの調整 ── 太陽の光や時計不可欠
笑顔を絶やさず ── 余裕を持って人と接する
五月病、焦りは禁物 ── 現実を受け入れ、問題を整理
教わる身の立場で ── 理解度に合わせ説明を
若者批判は太古の昔から ── 経験力の違い、理解を
ひとりぼっちを知られたくない ── 知り合う機会を捨てないで
下手の考え休むに似たり ── 悩みは自信喪失の原因に
うつや不安 ── 変調知らせるアラーム
ストレスへの上手な対処 ── 「自分の性格を知る」が大事

 

第2章 夏[7月~9月]

こころのしなやかさを信じて

マイクロフラストレーション ── 少しガッカリ、成長促す
感じ方の違い集団で学ぶ ── 荒れた中学校に落ち着き
安心できる人間的環境 ── 子どもの成長を後押し
思春期との対処法 ── 心配しすぎずそっと…
思春期の「反動形成」 ── 大人目線の指摘は避けて
自分を取り戻そう ── 雑念払う座禅も一役
校長先生の言葉 ── いつまでもこころの支えに
たまった宿題どうしよう? ── 原因追及より解決策
思春期の睡眠時間 ── 8時間寝て、抑うつ効果
昼寝の効用 ── 夜の睡眠の質も向上
大切な人が頑張るとき ── 上手に背中を押して
素の自分に戻ろう ── ほかの人との関係にも変化
生き方の価値とは ── 「存在すること」自体が大切
それぞれの存在を大切に ── 「きみいろの会」の活動
住民同士が支え合い ── 語らい、ともに笑って元気
休息をとろう ── 精神の不調、仕事に悪循環

 

第3章 秋[10月~12月]

楽しいことの積み重ねが自信に

自分への声かけ ── 「エンジェル」言葉で楽しく
「脱洗脳」のススメ ── 「ダメだ」は自分の力そぐ
人との会話 ── 声の調子や雰囲気大事
組織優先、今は昔? ── 世代の変化受け止めよう
気持ち軽くする方法 ── 「でも」のあと良いことを
コミュニケーション ── 相手の考える力を信じる
会話の基本 ── 安心できる人間関係
場面を想像してみる ── 不自然なら尋ねてみように
相手の話に耳を傾ける ── 解決策を一緒に考えよう
あきらめずに提案続ける ── 悩む若者を支援
大事な場面でも力まないで ── 限界知って無理せず
手のぬくもりでポジティブに ── マイナス思考の暴走防ぐ
IT活用の可能性 ── 視覚障害者の仕事広げる
都市と郊外に居住 ── 「自宅で仕事、ストレス軽減
介護分野のロボット活用 ── 会話で腹が立たない
情けは人のためならず ── 科学で解き明かす
「ツレがうつになりまして。」 ── 「あ・と・で」の大切さ
うつ病とは…難しい答え ── 比喩が誤解を生むことも
集まりを楽しむ方法 ── 行動すれば違う景色が
クリスマスの思い出 ── 見守っているサンタ

 

第4章 冬[1月~3月]

「古い」自分を生かし、「新しい」自分を作る

「年賀状を前に思う ── 人間的心のつながりを再確認
日記に映る心の状態 ── 現実振り返る契機に
悲観思考の悪循環 ── 将来を決めつけずに
受験の思い出 ── 「できた」に落とし穴
自分の弱さにも目を ── 直視する勇気が力に
失敗にめげないで ── 何事も貴重な体験と思って
心の傷、尾を引いたら ── 注意は見守り支える姿勢を
インフルエンザにかかったら ── ストレス対処、忘れずに
休まざるを得ない時 ── 現実を受け入れよう
天気より当たらぬ人生予報 ── ほどほどな楽観性失わず
カラオケの効用 ── 歌を口ずさみ気持ち安らぐ
地域全体で「面の支援」 ── 東日本大震災4年
女川町、生まれた信頼 ── 不満な気持ち、言える関係に
エイジフリー社会 ── 高齢者が自分らしく働く
距離を上手にとろう ── 夫婦の間でも大事
働かない子供たち ── 力を信じて待とう
散歩の効用 ── 気持ち切り替え、問題解決

 

第2部 認知行動療法でこころの力をアップ

第1章 認知行動療法とは?

「4ステップ対処法」で気持ちや行動のコントロールを手助け

 

第2章 認知行動療法を取り入れる

認知行動療法の考え方 ── 広い視野で問題に対処を
つらい気持を和らげる ── 自分を取り戻す手助け
動揺を書き出す ── 悩みに縛られない思考に
認知症患者を支える ── 役立つ認知行動療法

 

あとがき

大野 裕(おおの ゆたか)
精神科医。1950年生まれ。慶應義塾大学医学部卒業。コーネル大学医学部、ペンシルバニア大学医学部留学などを経て、慶應義塾大学教授、国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター長を歴任。2015年4月より国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター顧問。日本認知療法・認知行動療法学会理事長。日本ストレス学会理事長。日本ポジティブサイコロジー医学会理事長。認知行動療法研修開発センター理事長。

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