別冊196

宇宙の誕生と終焉
最新理論でたどる宇宙の一生

佐藤勝彦 編

2013年12月16日 A4変型判 27.6cm×20.6cm 144ページ ISBN978-4-532-51196-8

2,000円+税

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  宇宙論的な観測が飛躍的に発展する一方,素粒子論と重力理論をベースにした宇宙論の研究が進んだ結果,私たちの宇宙観は大きく変わりつつある。宇宙誕生のメカニズムや宇宙の終焉についても議論されるようになった。宇宙の始まりや終わりを私たちは目にすることはできないが,そうした現象を探る手がかりとして,宇宙の特異点であるブラックホールの研究が盛んになっている。宇宙の見えざる主役である暗黒エネルギーと暗黒物質を探ることで宇宙とは何かという問いに答えられるかもしれない。

佐藤勝彦 編

目次

 

Prologue

宇宙創生から未来へ  佐藤勝彦

 

CHAPTER1 宇宙の誕生

多次元宇宙のうねりが生むインフレーション  C. バージェス/F. ケベード

量子重力が予言する ビッグバウンス宇宙  M. ボジョワルド

宇宙の起源  M. S. ターナー

素粒子研究を礎に宇宙の“うぶ声”を探る  中島林彦

 

 

CHAPTER2 宇宙の特異点

ブラックホールからの大逆流  W. タッカー/H. タナンバウム/A. ファビアン

Mサイズのブラックホール  J. E. グリーン

ブラックホールの容貌を撮る  A. E. ブロデリック/A. ロブ

相対論と量子論をつなぐブラックスター  C. バルセロ/ S. リベラーティ/ S. ソネゴ/M. ヴィッサー

裸の特異点 もうひとつの“ブラックホール”  P. S. ジョシ

 

CHAPTER3 物質とエネルギーの謎

銀河はどこへ行った?  J. E. ギーチ

暗黒物質が作る影の宇宙  J. フェン/M. トロッデン

暗黒エネルギーは幻か?  T. クリフトン/P. G. フェレイラ

宇宙のエネルギー保存則は破れているか  T. M. デイビス

暗黒物質の痕跡を発見?  中島林彦

 

CHAPTER4 宇宙の行く末

宇宙の歴史が消える日  L. M. クラウス/R. J. シェラ-

宇宙100兆年の未来  D. ゴールドスミス

佐藤勝彦(さとう・かつひこ)
自然科学研究機構長,明星大学理工学部客員教授,東京大学名誉教 授,理学博士。専門は宇宙論,宇宙物理学。インフレーション理論の 提唱者の1人として世界的に知られる。1945年香川県生まれ。1968 年京都大学理学部卒業。京都大学理学部助手,北欧理論物理学研究 所客員教授,東京大学理学部助教授などを経て,1990 年東京大学大 学院理学研究科教授(2009 年に定年退官)。2007年東京大学数物連 携宇宙研究機構主任研究員,2009 年~ 2010 年同特任教授。並行し て日本物理学会会長,国際天文連合宇宙論部会長などを歴任。宇宙 物理学の第一人者として活躍するとともに,若い研究者の育成にも力を 注いでいる。『宇宙はわれわれの宇宙だけではなかった』(同文書院 1991年,改訂版はPHP文庫2001年),『宇宙96%の謎』(実業之日本 社2003年,角川ソフィア文庫2008 年),『インフレーション宇宙論─ ビッグバンの前に何が起こったか』(講談社ブルーバックス2010 年),『ま すます眠れなくなる宇宙のはなし』(宝島社,2011年)など著書多数。