目次
プロローグ
21世紀の人類学の始まり 篠田謙一
CHAPTER 1 化石でたどるホモ・サピエンスへの道
人類の系図 K. ウォン
人類の起源 崩れる祖先像 K. ハーモン
猿人ルーシーの子ども K. ウォン
ホモ属直系の祖先?セディバ猿人の衝撃 K. ウォン
フロレス原人の謎 人類はアジアにいつ来たのか K. ウォン
ネアンデルタールのたそがれ K. ウォン
覆った定説 ネアンデルタール人は賢かった K. ウォン
CHAPTER2 DNAで探るホモ・サピエンスの旅
ゲノムが語る人類の拡散 G. スティックス
創始者変異でたどる人類の足跡 D. ドレイナ
ヒトの起源をのぞき見る新しい窓 L. アイエロ
混血で勝ち残った人類 M. F. ハマー
祖先はアフリカ南端で生き延びた C. W. マリーン
アジアから新大陸に渡った最初の人々 H. プリングル
最後の人たち 失われゆく文化 W. デイビス
DNAで探る 日本人の起源 茂木健一郎×篠田謙一
CHAPTER3 ヒトの独自性を探る
創造する人類 H. プリングル
DNAに見えた「人間の証し」 K. S. ポラード
知性の起源 M. ハウザー
なぜヒトだけ無毛になったのか N. G. ジャブロンスキー
祖父母がもたらした社会の進化 R. カスパーリ
篠田謙一(しのだ・けんいち) 国立科学博物館人類研究部・人類史研究グループ長。博士(医学)。 1955年静岡県生まれ。京都大学理学部卒業。佐賀医科大学助教授, 国立科学博物館人類第一研究室長を経て2009 年より現職。専門は 分子人類学で,日本や中国,台湾,ベトナムなどアジア各地の古人骨の DNA解析から日本人の起源を追求している。また,南米アンデス先住 民のDNA解析から,その系統と社会構造について研究している。著書 に『日本人になった祖先たち』(NHKブックス,2007年),『インカ帝国─ 研究のフロンティア』(島田泉と共編著,東海大学出版会,2012年)など。