別冊177

先端医療をひらく
iPS細胞,がん治療,創薬,医工連携

中西 真人 編

2011年1月17日 A4変型判 27.6cm×20.6cm 144ページ ISBN978-4-532-51177-7

定価2,200円(10%税込)

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京都大学の山中伸弥教授が生み出したiPS細胞(人工多能性幹細胞)が再生医療を大きく飛躍させようとしている。新薬の開発ではiPS細胞からつくられた心筋細胞の実用化がすでに始まった。科学史上の大発見は私たちの未来をどう変えるか──。iPS細胞のほか,がん治療や創薬の新しいアプローチ,注目される医工学の連携に焦点をあてる。医学と医療の最前線を知る18編。

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中西 真人 編

目次

 

まえがき

章ごとのまえがき

 

CHAPTER1 iPS細胞 急進展する研究

iPS細胞の衝撃  詫摩雅子/中内啓光

ここまで来たiPS細胞  K. ホッケドリンガー

動き始めたオールジャパン体制  詫摩雅子

期待される創薬への貢献  詫摩雅子

 

CHAPTER2 再生医工学の挑戦

失われた手足を再生する  M. ムネオカ/ M. ハン/ D. M. ガーディナー

血の通った臓器をつくる  A. カデムホッセイニ/J. P. バカンティ/ R. ランガー

動物で育てるヒトの臓器  詫摩雅子

 

CHAPTER3 がんと闘う

躍進した乳がん治療   F. J. エステバ/ G. N. ホルトバージ

血管を正してがんを治す   R. K. ジェイン

がん治療を変えるナノデバイス   J. R. ヒース/ M. E. デービス/ L. フッド

 

CHAPTER4 新しい医薬戦略

DNA医薬の時代  M. P. モロー/ D. B. ワイナー

創薬の新戦略 アロステリック医薬  M. ウェンナー

分子インプリンティングで新薬をつくる  K.モスバッハ

痛みのもとを狙い撃つ新薬  G, スティックス

黒人向け医薬の虚実  J. カーン

 

CHAPTER5 工学が変える医療

平衡感覚を取り戻す人工内耳  C. C. デラ・サンティーナ

のんで効く医療ロボット  P. ダリオ/A. メンチャッシ

病理診断デジタル時代  M. メイ

【編者】中西 真人 なかにし・まひと
独立行政法人産業技術総合研究所・幹細胞工学研究センター・副センター長,理学博士。1983年大阪大学大学院・理学研究科を修了。大阪大学細胞工学センター・助手,大阪大学微生物病研究所・助教授を経て,2001年より産業技術総合研究所に移り,2010年より現職。この間,1984 年から88年まで日本学術振興会・海外派遣特別研究員(テキサス大学),1993年から96年まで新技術事業団・さきがけ研究21研究員を兼務。専門は分子生物学・細胞生物学。独創的な遺伝子導入・発現技術を開発して難病の治療を実現することを目指しており,最近,この技術を応用してiPS 細胞を高効率で作製することにも成功した(Nishimura, et al., J. Biol. Chem., in press)。