スペード兵士間のインフルエンザ感染(問題)
先月号では,ハート兵士たちの行進の代役をスペードの兵士たちが務めたとき,守衛所に財布を置き忘れたスペードのエースがそれを取り戻すまでのてんまつを述べた。
しかし,実はこれとは別のもっと困った事態が生じていたことが,後で発覚した。このときはまだ潜伏期間中であったが,極めて感染力の強いインフルエンザに兵士の1人が感染していたらしく,数日後には10人の兵士のうち,エースを含めてなんと7人もの兵士が高熱を発して寝込んでしまったのだ。
そのインフルエンザウイルスのもともとの保有者が誰かは不明だが,どうやら兵士が鉢合わせしたときに,瞬時に感染してしまうほどウイルスの感染力は強く,結局,初期位置が端の方だった3人を除いて,皆が感染してしまったというわけだ。
さて,今月の問題は,この感染者7人という数値が平均と比べて幸運だったかどうかを考えていただくことだ。西から5番目の位置にいたエースが,はじめ西の守衛所に向かって進んだことは先月述べた通りだが,他の兵士たちがまったくランダムに最初に進む方向を決めるとしたら,兵士たちの鉢合わせ回数の総合計は平均で何回くらいになるだろうか?
また,スペードのエースがもともとのウイルス保有者だったとすると,平均何人がこの行進の間に感染することになるだろうか?
今月の問題
行進の代役を務めたスペードの兵士10人のうち1人がインフルエンザに感染。兵士どうしが鉢合わせしたときに,瞬時に感染してしまうほど感染力が強く,初期位置が端の方だった3人を除いて7人が感染してしまった。
問題はこの7人という数値が平均と比べて幸運だったかどうかを考えていただくことだ。
西から5番目の位置にいたエースが,はじめ西の守衛所に向かって進んだということは6月号で述べた通りだが,他の兵士たちがまったくランダムに最初に進む方向を決めるとしたら,兵士たちの鉢合わせ回数の総合計は平均で何回くらいになるだろうか? また,スペードのエースがもともとのウイルス保有者だったとすると,平均何人くらいがこの行進の間に感染することになるだろうか?
答えは,2011年8月号に掲載
