日経サイエンス  1999年8月号

津波の脅威

F. I. ゴンザレス(米国海洋大気局)

 ここ10年のうち,世界で4000人が,津波に襲われて命を落とした。津波は,海底地震などが原因で発生することが多い。ただ,地上で地震の揺れがほとんど感じられないときでも大きな津波が突然沿岸を襲うこともある。地震と同じように,津波が起きるのは防げないが,予報体制の整備,防災教育などで,被害を最小限に抑えることはできる。パプアニューギニア,奥尻島など過去の災害を詳しく分析しつつ,米国の津波対策について紹介する。

著者

Frank I. Gonzalez

現在,米国海洋大気局・太平洋海洋環境研究所の津波研究グループの主任。また,津波浸水図作成センターの所長でもある。1975年にハワイ大学から海洋物理学でPh.D.を取得し,2年後に研究所に参加している。1984年には,「災害を引き起こす海洋波動」の研究により,米国海洋大気局から最優秀研究に与えられる「米国海洋大気局賞」を受賞している。近年発生したニカラグア,インドネシア,日本など3つの津波災害について,現地調査や資料収集を実施している。

原題名

Tsunami!(SCIENTIFIC AMERICAN May 1999)

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津波