日経サイエンス  1998年11月号

腰痛の新しい常識

R. A. デーヨ(ワシントン大学)

 以下にあげるのは本文から抜粋した“腰痛の神話”だ。どれも,今では間違いだとわかったり,疑問視されている。

 

神話1
椎間板ヘルニアがあれば,手術を受ける必要がある。どんな人が手術を受けなければならないか,医師の意見は一致している。

 

神話2
X線診断や新しい画像診断機器(CTやMRI)を使えば,必ず腰痛の原因がわかる。

 

神話3
腰が痛いなら,痛みがなくなるまでじっとしているべきだ。

 

神話4
多くの腰痛は外傷や重い物を持ち上げることが原因である。

 

神話5
腰痛があると一般的に仕事はできない。

 

神話6
腰痛患者はX線撮影が必要である。

 

神話7
ベッドでの安静は治療上欠くことのできないものである。

著者

Richard A. Deyo

腰痛の臨床研究を長年にわたって行ってきた一般内科専門医であり,シアトルにあるワシントン大学の内科とヘルスサービスの教授である。1981年に同大学の公衆衛生・地域医療学部で公衆衛生の修士号を取得。医学博士号は1975年にペンシルベニア州立大学医学部で取得している。腰痛の治療に関する数々の研究を行い,そのなかにはベッド上安静から運動療法の処方,経皮的電気神経刺激法(TENS)が含まれている。腰痛の研究事情について広範囲にわたり執筆している。

原題名

Low-Back Pain(SCIENTIFIC AMERICAN August 1998)

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