日経サイエンス  1996年2月号

米国・カナダ太平洋岸の巨大地震

R. D. ハインドマン(カナダ地質調査所太平洋地球科学センター・ビクトリア大学)

 米国・カナダ太平洋岸の巨大地震 R. D. ハインドマン 巨大地震が定期的に襲う場所では,小さな地震が頻繁に起こることが多いが,この考え方が当てはまらない地域もある。プレートが他のプレートの下に潜り込むとき,押し上げられるプレートに固着域があると歪みが溜まり,突然力が解放されるとともに大きな地震が起こる。カリフォルニア北部からカナダのブリティッシュコロンビアにかけての沿岸はそのような場所の1つで,巨大地震が襲う危険性が今までの予想よりもはるかに高いことがわかった。

著者

Roy D. Hyndman

カナダ地質調査所太平洋地球科学センターの主任研究員であり,ブリッティシュコロンビア州にあるビクトリア大学の教授も併任している。1967年にオーストラリア国立大学から地球物理学でPh.D.を得た後,海洋底の研究と大陸の内部構造の研究を行ってきた。最近は2つの研究対象をまとめて海と陸の境界に焦点を絞り,特にサブダクション帯の研究を行っている。ハインドマンは世界中の海へ研究航海で出かけている。また,カナダ王立協会の会員であり,カナダ地球物理学連合の会長も務めている。

原題名

Giant Earthquakes of the Pacific Northwest(SCIENTIFIC AMERICAN December 1995)