日経サイエンス 2009年8月号

特集:幹細胞を医療現場へ

2009年6月25日 A4変型判 27.6cm×20.6cm

定価1,466円(10%税込)

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編集部から一言

特集は「幹細胞を医療現場へ」。細胞から移植用の臓器や組織を作る試みと,いよいよ実用化が始めるiPS細胞を取りあげます。 医学の話題をもうひとつ。これから季節を迎える蚊が媒介する日本脳炎です。そもそも,ウイルスはどこからどうやって来るのでしょう? 意外なことに,蚊の体内に潜み,風に乗って東シナ海や日本海を越えてくるのです! 食糧危機で破綻国家がうまれ,それが現代文明の脅威となると語るのは,かのレスター・ブラウンです。ソマリア沖の海賊や麻薬や難民などの問題を考えると,非常に説得力があります。 身近な天体に関する話題も。1つは7月22日の日食。そして,月や太陽にレンズを向け,その動きを作品にした野村仁さんの写真を紹介します。思いもよらない写真が登場します。必見です!

再生医療

特集:幹細胞を医療現場へ

 

血の通った臓器をつくる  A. カデムホイッセニ/J. P. バカンティ/R. ランガー

 

動物で育てるヒトの臓器  詫摩雅子

 

創薬に活躍するiPS細胞  詫摩雅子

 

 

感染症

海を渡る日本脳炎ウイルス  古田彩/協力:森田公一

 

進化

DNAに見えた「人間の証し」  K. S. ポラード

 

惑星科学

惑星の顔を決める大気流出  D. C. キャトリング/K. J. ザーンレ

 

ナノテクノロジー

ナノマシンを動かすエンジン  T. E. マルーク/A. セン

 

環境

食糧不足で現代文明が滅びる?  L. R. ブラウン

 

天文学

7月22日の日食を楽しもう  中島林彦

 

サイエンス・イン・ピクチャー

宇宙,身近に感じて 野村仁の世界  中島林彦

 

 

ダイジェスト

 

サイエンス考古学

波の振る舞い/ブレリオの快挙/テレビ創成期/宇宙の訪問者/黄金の墓

UPDATES

ペルム紀大絶滅に新たな謎/副作用,警告しても免責なし/“万能ワクチン”に一歩/氷が解けて海面混乱

NEWS SCAN

ウイルスの出所に目を向けろ/がん化のプログラム/ミツバチ受難の時代/厄介ワームまたも登場/大空へジャンプ!/もうひとつのオリンピック/利き手が変わるゾウリムシが光通信曲がるレーザー光線的を射た注射針 ほか

いまどき科学世評

科学が要請する排出削減は?  塩谷喜雄

個性派 ミュージアム巡礼

国立科学博物館筑波実験植物園  文・写真:キュラトゥス

TREND

動き始める日本のジオパーク

ANTI GRAVITY

知らざぁ言って聞かせやしょう  S. マースキー

ブックレビュー

『分子進化のほぼ中立説』  長野敬

『ビジュアル ハッブル望遠鏡が見た宇宙』  野本陽代

<連載> 森山和道の読書日記 ほか

パズルの国のアリス

運試しのような神経衰弱  坂井公

茂木健一郎と愉しむ科学のクオリア

メスだけで生まれたネズミが語る男女の差  河野友宏(東京農業大学)

Information

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次号予告

今月の科学英語