日経サイエンス 2004年8月号

時の始まりはいつだったのか ビッグバン以前の宇宙

2004年6月25日 A4変型判 27.6cm×20.6cm

1,333円+税

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  • セブンアンドワイ

編集部から一言

これまでの物理学の理論では,ビッグバン以前を語ることができなかったのですが,それを語れる理論が登場しました。宇宙には始まりも終わりもなく,ただ永遠に時を刻み続けているだけのようです。
2月号,3月号の「崩れるゲノムの常識」の好評さを受けて,「がらくたDNAに注目せよ」の連載を始めます。これまで,役立たずと思われてきた部分に意外な真実が・・・。

宇宙論

時の始まりはいつだったのか ビッグバン以前の宇宙  G. ヴェネツィアーノ

宇宙がビッグバンとともに始まったというのは本当だろうか?最新の理論物理学が,それ以前の宇宙の姿を描き出した。宇宙の時は始まりも終わりもなく,ただ永遠に刻み続けているのかもしれない。

 

短期集中連載 がらくたDNAに注目せよ(1)

偽遺伝子に意外な役割  広常真治

かつては遺伝子だったのに,変異などによって機能を失ってしまった「偽遺伝子」。何の役割ももたない「がらくたDNA」の一種とされてきたが,新たな役割を獲得した例が見つかった。この偽遺伝子が働かなくなると,個体に深刻な障害が生じるのだ。

 

情報技術

進化するGPS  P. エンゲ

GPSの性能はどんどん進化していく。来年にも新たな衛星が打ち上げられ,近い将来には航空機の自動着陸など高い信頼性が求められる新サービスも実現可能になるだろう。

 

惑星科学

宇宙の塵が明かす見えない惑星系  D. R. アルディラ

太陽系には惑星だけでなく多数の小惑星や彗星が存在する。他の惑星系はどうなのだろうか?謎解きのカギは宇宙の塵にある。

 

環境・エネルギー

水素エネルギーに勝ち目はあるか?  M. L. ウォールド

クリーンな水素燃料電池に期待が集まっているが,水素の製造過程まで含めて考えると,むしろ温暖化ガスの排出を増やしかねない。

 

神経科学

よみがえるフロイト  M. ソームズ

 

フロイト再来の悪夢  J. A. ホブソン

フロイトの精神分析学が神経科学の観点から見直されようとしている。フロイトが描いた心の理論には現代の脳研究の成果と重なる部分があるというのだ。しかし,これに対しては反論もある。

 

 

サイエンス・イン・ピクチャー

中国大陸に恐竜を探る  文:吉川和輝 写真:剣持常幸

アジア最大級の恐竜化石や「羽毛恐竜」の化石が見つかるなど,中国で新発見が相次いでいる。一連の研究をリードしてきた2人の研究者に最新の状況を聞いた。

 

 

 

世界の研究室から

 念願の留学先で学んだオリジナリティーの力  椛島健治(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)

サイエンス考古学

 冷戦の犠牲者/生命の起源/猫の神/太陽の年齢/人類相

TOPICS

“父なしマウス”が語る意味/最大級のガンマ線望遠鏡が稼働/アト秒のレーザーパルス/ヒトとチンパンジーの違い/17年ゼミの不思議/目が離せない宇宙ゴミ/最初の飼い猫/不眠が薬物依存の引き金に?/究極の読唇術/まだまだ元気,火星探査車/書き換えられる脳の食欲中枢 ほか

旅して発見!

 カリフォルニアの砂漠に広がる巨大アルカリ湖  文・写真 金澤智

素顔の科学者たち

 感染症を封じ込める  デビッド・L・ヘイマン

大江戸野鳥細見

 水辺の宝石 カワセミ  松田道生

パズリング・アドベンチャー

 駒を飛び越え,取り除け ジャンプスナッチゲーム  デニス・シャシャ

いまどき科学世評

 黙殺されるアカデミズム  塩谷喜雄

「パズルの挑戦!」解答と講評

 田中裕一/山崎秀記/坂井公

ピュタゴラスたちの真実

 ヒッポクラテスの数学と知的遊戯  斎藤憲

WAVE

 知の結集―マイクロソフトの挑戦/特許が技術革新を妨げるという皮肉/他人の仕事がラクなわけ

ブックレビュー

 『リーゼ・マイトナー』

 『サルの生涯、ヒトの生涯』

 <連載>森山和道の読書日記 ほか

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