日経サイエンス 2003年3月号

南極の氷が語る海面上昇のシナリオ

2003年1月25日 A4変型判 27.6cm×20.6cm

定価1,466円(10%税込)

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編集部から一言

地球温暖化によって南極の氷が溶け,海面が上昇することが心配されています。南極の氷の状態は実はよくわかっていないのです。最近の観測データを交えながら,さまざまなシナリオを紹介します。
 グルメ向きの話題を2つ。人類進化の原動力となった“美食”と芸術的なシャンパンの泡を科学の目で見直します。芸術,ということであればドリップペインティングで有名なポロックの絵画に潜む謎にも迫ります。
 ほかには,優性致死遺伝病であるハンチントン病,森林火災などの話題があります。

気候変動

南極の氷が語る海面上昇のシナリオ  R. A. バインドシェードラー/C. R. ベントレー

地球温暖化のため,南極の巨大な氷床が崩壊し,海面が上昇しているといわれるが本当だろうか。長年の調査により,氷床がどのように移動したり大きさを変えたりするのか,そのメカニズムが解明されつつある。

 

天文学

ガンマ線バーストとブラックホールの誕生

N.ゲーレルズ/L. ピロ/P. J. T.レナード

宇宙最大の爆発,ガンマ線バースト。謎とされてきたその正体が少しずつわかってきた。発生にはブラックホールの誕生が深くかかわっている。 

 

進化

美食が人類を進化させた  W.R. レナード

巨大な脳,直立二足歩行など,人類には他の霊長類にはない特徴がいくつもある。これらをもたらした背景にあるのは,私たちの“食生活”だ。

 

医学

ハンチントン病の謎  E.カッターネオ/D.リガモンティ/C.ズッカート

複雑な神経変性疾患の発病メカニズムが少しずつ解明され,遺伝子診断だけでなく,治療への方策が見えてきた。

 

情報科学

ポロックの抽象画にひそむフラクタル  R. P. テイラー

抽象表現主義の画家,ジャクソン・ポロック。彼の作品は一見するとデタラメだが,実は自然界に見られるのと同じ秩序を含んでいた。

 

環境

森林火災の脅威と闘う  D. ガンテンバイン

経済的損害だけでなく生態系や温暖化への影響も大きい森林火災。その脅威を防ぐ森林管理や消火活動のあり方がわかってきた。

 

物理学

シャンパンの科学  G.リジェベレール

キラキラ輝く泡の誕生から上昇,破裂に至る複雑な過程を観察した結果,泡がシャンパンの香りをひきたてていることがわかった。

 

 

 

世界の研究室から

 スクリプス研究所の戦略  浅原弘嗣(米国スクリプス研究所助教授)

サイエンス考古学

 窒素不足/天の川は型破りではない!/世界を歓迎/鉄道の危険性/月の大気/いんちきな豚脂

TOPICS

 人体埋め込みチップに賛否両論/ひれの形から知る首長竜の行動/DNAの成分でナノチューブ/

 イネで“動く遺伝子”を発見/古代文明は気候変動で滅びたのか?/「負の屈折」は実在するか?/

 北極圏に生きていた恐竜の群れ/メンデルの「復活の法則」/脳の変性を抑える薬/沈む氷/

 笑えない「核戦争の危機」/スーパーマウス誕生!/2003年の日本国際賞決まる

いまどき科学世評

 自らの改革に大学人は責任を  塩谷喜雄

パズリング・アドベンチャー

 リークしたのは誰だ?  デニス・シャシャ

性をめぐる7つのミステリー

 雄と雌の大きさはなぜ違う?  西村尚子

瀬名秀明の時空の旅

 微生物に組み込まれたナノマシン  ナビゲーター:難波啓一

旅して発見!

 ハワイ島から地球の中をのぞく  文・写真 M. ハロウェイ

素顔の科学者たち

 アインシュタインをループ理論で超える  フォティーニ・マルコプーラウ・カラマーラ

WAVE

 近く登場!どこでもキーボード/理科再生へ教師が動く/公正利用規制を巡り激しい議論/素晴らしきフェローたち

ブックレビュー

 『物理屋になりたかったんだよ ノーベル物理学賞への軌跡』

 『全地球史解読』

 <連載>森山和道の読書日記
 ほか

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