
ワクチン実用化には長い年月と莫大な研究費が必要だ。数千人が加わる臨床試験で思わしくない結果が出て,開発が断念される場合もあり,そうなると患者にも製薬企業にも大きな失望を与えることになる。そんな危うい開発物語が過去のものになるスマートなアプローチが広まりつつある。ワクチン候補物質が起こす生体反応を遺伝子レベルで解析,望ましい免疫反応を誘導する物質を着実に絞り込んでいく。
著者
Alan Aderem
世界的に知られる免疫学者・細胞生物学者。2000年にシアトルにシステムバイオロジー研究所を設立したメンバーの1人。現在はワクチン開発を中心に研究を行っている非営利団体シアトル・バイオメドの理事。
原題名
Fast Track to Vaccines(SCIENTIFIC AMERICAN May 2011)
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