日経サイエンス  2011年8月号

はびこる農薬耐性雑草

J. アドラー(サイエンスライター)

 日本ではお目にかからない遺伝子組み換え作物。しかし米国などでは栽培されるダイズやトウモロコシ,ワタの大部分は,組み換え技術を用いて除草剤ラウンドアップに耐性を持たせた品種だ。この除草剤はほとんどの雑草に効くので,農家は除草の苦労をしなくてよくなった。ところが広域散布が続いた結果,雑草の方も進化によってラウンドアップへの耐性を獲得し始め,かなり厄介な事態になっている。

 

 

再録:別冊日経サイエンス205「食の探究」

著者

Jerry Adler

1979年から2008年までNewsweek誌の編集者を務めた。ホーキング(Stephen Hawking)やライド(Sally K. Ride,米国の女性宇宙飛行士)の人物評から,自己評価を偏重する米国人についての特集記事など,さまざまなテーマについて執筆している。

原題名

The Growing Menace from Superweeds(SCIENTIFIC AMERICAN May 2011)

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