日経サイエンス  2011年6月号

ダチョウ恐竜集団死の謎

P. C. セレノ(シカゴ大学)

 ゴビ砂漠は化石の宝庫だ。著者らは2000年代に入ってダチョウ恐竜シノオルニトミムスの化石13体が集団で埋まっているのを発見した。以前には日中蒙3カ国共同調査隊が14体を発掘している。一斉に死んだのか,数千年かけて集まったのか。同時に死んだのなら,何が起きたのか? 真相がついに浮かび上がった。群れで行動していた若い恐竜たちが泥沼に足を取られ,脱出できずにそのまま死んだらしい。

 

 

再録:別冊日経サイエンス220 「よみがえる恐竜 最新研究で明かす姿」

 

著者

Paul C. Sereno

シカゴ大学の古生物学者。5大陸にまたがって恐竜調査を行い,これまで20種類以上の恐竜の新種を発見してきた。また,都会の若者たちに科学のおもしろさを伝えることを目的とした「探検プロジェクト」という社会活動の発起人の1人でもある。

原題名

Dinosaur Death Trap(SCIENTIFIC AMERICAN March 2011)

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