日経サイエンス  2011年5月号

新エネルギーを生かす 米国の次世代送電網

M. L. ウォルド(ニューヨーク・タイムズ紙)

 米国は戦後,各州を結ぶ高速道路網を建設,世界最大の車社会が実現した。次には光ファイバーなど情報通信網の整備が進み,ネット社会が到来した。今,米国が真剣に取り組み始めたのは温暖化対策のカギとなる次世代送電網の建設だ。太陽光発電や風力発電の大型発電施設は,これまでの発電所とは違う地域(砂漠や荒野など)に立地し,その発電量は安定せず時々刻々変わる。こうした状況に対応するため送電網の大幅拡張,送電電圧の昇圧や直流長距離送電による電力損失低減,広域での電力融通などが検討されている。ただ,そうした事業は利害関係が絡んで州政府や地方自治体,市民,電力会社の反対もある。連邦政府の指導力が求められる。

著者

Matthew L. Wald

ニューヨーク・タイムズ紙ワシントン支局の記者。専門はエネルギーと環境。

原題名

How to Build the Supergrid(SCIENTIFIC AMERICAN November 2010)

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