
自然は倍率に応じてまるで異なって見える。生物の構造では,その多様性が特に著しい。そこでは物質が絶えず新たな配置に組み上がり,科学装置の力を借りてそれを見る者に,限りなく多様な光景を提供してくれる。
だから,思いもよらないところに美が見つかる。道端に咲く雑草の花の内部にも,ノミの解剖学的な細部にも,あるいは朽ち木の上に育つキノコの下にも,美がある。ある人は科学的な理由から微小世界を調べ,またある人は単なる好奇心から微小世界を探る。
幸いにも,多くの人は,彼らが発見した光景を皆と共有するのも好きだ。毎年,科学者もホビーストも「オリンパス・バイオスケープ・デジタル画像コンペティション」に顕微鏡アートをこぞって出品する。それらの作品は「科学と芸術が複合した本質をとらえるのが目的だ」。
そして私たちSCIENTIFIC AMERICAN編集部は毎年,同コンテストからのお気に入りショットを読者の皆さんと共有するのが大好きだ。以下に掲載する作品を,さあ,お楽しみあれ。
原題名
Life Unseen(SCIENTIFIC AMERICAN December 2010)