
カタバミ,ツタ,クスノキ,アジサイ……道端や公園でよく見るおなじみの植物に,こんなに面白い一面があったとは!
今号の対談では,一般向けの植物観察会や著書でもおなじみの植物生態学者,多田多恵子さんと,聞き手の茂木健一郎さんが,東京・文京区の東京大学から小石川植物園までお散歩。道端や庭先にある木々や草花について,多田さんに解説して頂いた。
クスノキの葉脈の付け根が,プチッと小さく膨らんでいるのはどうして? ツタはどうして壁があることがわかるのだろう? ナツメの葉を噛むと何が起こる? おなじみの植物の意外にしたたかでたくましい素顔が見えてくる。人間は自分の都合で自然にさまざまに手を加えてきたが,案外それを逆手にとって,下克上する植物もいるようだ。
東京大学出身のお2人にとって,このあたりはおなじみの場所。ゴール地点の小石川植物園には,茂木さんが学生時代からいつも訪れていた,お気に入りの場所があるという。時々昔にタイムスリップしながら,懐かしい場所の新たな一面を発見する2時間の小さな旅をレポートする。
ゲスト:多田多恵子(ただ・たえこ)
多田多恵子は東京都出身。東京大学大学院理学系研究科植物学専攻課程修了,理学博士。立教大学,国際基督教大学などで非常勤講師を務める。植物の観察会など,専門家以外の人に植物に親しんでもらう活動にも力を入れている。『したたかな植物たち』(エスシーシー),『種子たちの知恵』(NHK出版)など著書多数。
ホスト:茂木健一郎(もぎ・けんいちろう)
茂木健一郎はソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。1962年,東京都生まれ。東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了,理学博士。理化学研究所などを経て現職。慶應義塾大学研究特別教授。専門は脳科学,認知科学。「クオリア」をキーワードに脳と心の関係を研究している。著書に『脳とクオリア』(日経サイエンス社),『脳と仮想』(新潮社)ほか多数。
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アジサイ/カタバミ/カラスザンショウ/クスノキ/スズカケノキ/ソテツ/ツタ/ドクウツギ/ナツメ/ヘクソカズラ/モウセンカズラ/小石川植物園/本郷館