日経サイエンス  2008年1月号

特集:宇宙時代 次の50年

宇宙を知り,地球を考える

日経サイエンス編集部

 太陽系の各種天体に探査機が訪れ,天文衛星が100億年以上彼方の宇宙を観測する。私たちは今,地球を「宇宙の中の一惑星」としてとらえる視点を持つようになった。このような宇宙観,地球観を踏まえて,地球規模の問題にどのように対処すればよいか?KOSMOSフォーラム「宇宙と地球──地球の起源,進化と未来を問う」(主催:国際花と緑の博覧会記念協会・日経サイエンス社)が東京で開かれた。

 

 フォーラムではまず,コーディネーターの池内了総合研究大学院大学教授が宇宙観の変遷を紹介し,内井惣七京都大学名誉教授,海部宣男国立天文台名誉教授,漫画家の竹宮惠子氏,佐藤勝彦東京大学大学院理学系研究科教授によるプレゼンテーションの後,討論に移った。

 

 「重力への問いかけと現代の宇宙論との関係」「地球という惑星の宇宙における普遍性」「人類史における21世紀という現在の意義」などさまざまなテーマでの議論のなかから,宇宙における自身の存在を位置付け,生活スタイルを自覚的に変えていくことの重要性が浮かび上がってきた。

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