日経サイエンス  2007年1月号

SCIENTIFIC AMERICANが選んだ2006年のベスト50

SCIENTIFIC AMERICAN編集部

 今回で5回目となる「年間ベスト50」。最優秀研究リーダーに選ばれたのはマサチューセッツ工科大学の材料科学者ベルチャー(Angela Belcher)だ。自然界の非凡な特質にヒントを得て,ナノスケールの“物づくり”を進める。最優秀ビジネスリーダーは地球温暖化防止に主導的に取り組む保険会社スイス・リー,最優秀政策リーダーにはドキュメンタリー映画『不都合な真実』で気候変動の危険を広く訴え続ける元米国副大統領のゴア(Al Gore)が選ばれた。

 

 日本からは,バイオディーゼル製造用の優れた触媒を開発した東京工業大学の原亨和教授が受賞した。

 

 このほかにも,受賞者の優れた発明の才をうかがわせる例が数多い。例えば,ある物体の周りで光を迂回させ,その物体を見えなくしてしまう──そんな芸当の
できる物質を作り出す方法を考案した科学者たちがいる。透明人間が可能に?そんな話にはとどまらない。悲劇的なアルツハイマー病をもたらす分子機構の解
明。コンセントにつないで簡単に充電できるハイブリッド自動車。世界の人々の健康向上に役立てようと私財の大半を寄付した大富豪。いずれも人類の幸せが最
終的なゴールだ。

 

 

 

訂正とお詫び
紙媒体の日経サイエンス2007年1月号のこの記事で誤りがございます。誌面左 上の欄外に「2005年のベスト50」とありますが,「2006年のベスト50」に訂正いたします。すみませんでした。

原題名

Scientific American 50(SCIENTIFIC AMERICAN December 2006)

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