日経サイエンス  2004年11月号

ローレンス・クラウスが語る宇宙と社会

L.M. クラウス(ケース・ウェスタン・リザーブ大学) 聞き手:C. ドレフュス(科学ライター)

 ケース・ウェスタン・リザーブ大学物理学科長のクラウス(Lawrence M. Krauss)は暗黒エネルギー(ダークエネルギー)と呼ぶ正体不明の実体が宇宙の始まりを理解するカギを握るとの先見的な洞察を示したことで有名だ。辛口の社会批評でも知られ,今年2月にはおよそ60人の科学者とともに「政策決定における科学の健全性回復」と題する書簡に署名し,ブッシュ政権による科学の誤用を批判した。

 

 しかし一般には,新聞の署名記事や,市民向け科学書の著者としてクラウスを知る人が多いだろう。1995年に出版された『スタートレックの物理学(ThePhysics of Star Trek)』はベストセラーとなり,15カ国語に翻訳された。

 

 そのクラウスがSCIENTIFIC AMERICANのインタビューに答えた。現代の物理学を悩ませている難問は何か。並行宇宙は実在するのか。科学教育の抱える問題は。科学者のあるべき姿は──。自身の科学的・社会的な情熱を熱く語った。

著者

Lawrence M. Krauss / Claudia Dreifus

原題名

Questions That Plague Physics(SCIENTIFIC AMERICAN August 2004)

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