日経サイエンス  2003年6月号

特集:人体をつくる 再生医療の挑戦

加速する実用化への研究

推進プロジェクトと社会

中村雅美(日本経済新聞科学技術部編集委員)

 病気やけがで損傷を受けた組織とその機能を取り戻す再生医療は,新たな技術領域として研究開発が急速に進んできた。高齢化社会に向けて,老化によって失われた機能の回復にも期待が寄せられている。潜在市場は世界で50兆円ともいわれ,産業界の動きも活発化してきた。
 しかし一方では,ES細胞の採取や扱いをめぐる倫理面や安全性の問題,再生医療技術の知的財産権に関する法制度の未整備など,社会的な課題も多い。

サイト内の関連記事を読む

キーワードをGoogleで検索する

ビジネス生命倫理技術移転特許権特許請求胚性幹細胞