
2002年のノーベル賞は物理学賞が小柴昌俊東京大学名誉教授に,化学賞が島津製作所の田中耕一氏に決まり,日本としては初の2人同時受賞となった。小柴氏はニュートリノ天文学という基礎科学分野の成果が,また田中氏は実用的な分析機器を目指しながらポストゲノム時代を切り開く基盤技術を確立したことが評価された。長いデフレ不況が続くなかで,今後の日本を支えるには科学技術の振興が必須とされている。日本に今なにが必要なのか,今回の受賞の意義とともに名古屋大学大学院理学研究科の池内了教授に寄稿してもらった。
(編集部)
著者
池内了(いけうち・さとる)
名古屋大学大学院理学研究科