タグ : 量子力学

天才の理論から生まれる未来技術

 1905年,アインシュタイン(Albert Einstein)は26歳になっており,分子の大きさをテーマとする博士論文の仕上げに取り組む一方,収入を得るために昼間はスイスの特許局に勤務して他人の発明を分析していた。この … 続きを読む

カテゴリ 2004年12月号, 記事

物理学の常識に挑む数学者 小澤正直

 「ハイゼンベルクの不確定性原理は,破ることができる」。数学者,小澤正直は,80年間に亘って信じられてきた現代物理学の基本中の基本を静かに,だがきっぱりと否定する。    1927年にウェルナー・ハイゼンベルク … 続きを読む

カテゴリ 2004年9月号, 記事

若い頭脳の挑戦を待つ 科学の課題

 「いま私が20歳だったら,こんな研究課題,こんな自然の謎に挑戦する」――。21世紀のアインシュタインたちに向けて,日本を代表するトップ科学者10人が若い頭脳に挑発メッセージをおくる。小柴昌俊氏や江崎玲於奈氏などノーベル … 続きを読む

カテゴリ 2004年5月号, 記事

並行宇宙は実在する

 この世には「別の宇宙」がたくさん存在し,あなたとまったく同じ人生を歩んでいる「もう1人のあなた」がどこかにいる。そんなバカな?  いやいや,宇宙に関する最新の観測結果は「並行宇宙」の存在を示唆している。単なる荒唐無稽な … 続きを読む

カテゴリ 2003年8月号, 記事

量子情報科学への招待

 量子情報科学というエキサイティングな基礎科学が生まれた。量子コンピューターや量子テレポーテーション,量子暗号などの応用例はその一端にすぎない。複雑で奇妙な量子系を探ると,自然界の新たな高等原理が明らかになる。  情報は … 続きを読む

カテゴリ 2003年2月号, 記事

根底に横たわるジレンマ

 多くの人にとって時間に関する最大の謎は,時間が十分にあるとは決して思えないことだ。物理学者もこれとよく似た問題を抱えているといったら,せめてもの慰めになるだろうか。    時間変数tを含む物理法則はいくつもあ … 続きを読む

カテゴリ 2002年12月号, 記事

時は流れない

 時が流れるということを疑う人はいないだろう。時間の経過はおそらく人間の認識の最も基本的な側面を表している。というのも,人間は過ぎゆく時間を自己の最も奥深い部分で感じており,それは例えば空間や質量についての体験よりも概し … 続きを読む

カテゴリ 2002年12月号, 記事

スピントロニクス 電子技術を飛躍させる新戦略

 電子が持つ「スピン」という性質を利用すると,従来の限界を打ち破るような高性能のトランジスタやメモリーができる。量子コンピューターの実現にもつながりそうだ。    量子の世界で現れる特異性に,電子のスピンがある … 続きを読む

カテゴリ 2002年9月号, 記事

量子テレポーテーション

 光の粒子(光子)がもっている情報を遠く離れた場所に瞬時に伝送できることが,実験で裏付けられた。この方法は「量子テレポーテーション」と呼ばれ,SF小説でおなじみの“瞬間移動”も単純な原子や分子なら夢ではない。この原理を超 … 続きを読む

カテゴリ 2000年6月号, 記事

液体で実現する量子コンピューター

 量子力学が支配する原子や分子などのミクロの世界は摩訶不思議な世界だ。たとえば原子核の周りを回る1つの電子の位置は点ではなくて,原子核を取り囲む雲のように表される。電子が同時にさまざまな場所に存在する可能性があるからだ。 … 続きを読む

カテゴリ 1998年9月号, 記事

真空からエネルギーを取り出せ

 無から有を生み,タダで何かを手に入れる--それがテキサス州オースティンの高等研究所の存在理由だ。ここには,ゴボゴボと音をたてる水,超音波トランスデューサー,温度測定用の熱量計,実験データをプロットするためのソフト,その … 続きを読む

カテゴリ 1998年3月号, 記事

ホーキング vs. ペンローズ —時空の本質をめぐる論争

 現代サイエンスを代表する2人の知性によるまさに歴史的な“対論”である。21世紀に語り継がれていくテーマ・内容であり,難解ではあるがぜひとも読み通してほしい。    いうまでもなく,この2人の“天才”は,宇宙論 … 続きを読む

カテゴリ 1996年9月号, 記事