タグ : 量子力学

人の心の不確定性

 第二次世界大戦中の1941年,ナチスの原爆開発の責任者となったハイゼンベルクはドイツ占領下のコペンハーゲンを訪れ,恩師ボーアと会談した。そして,散歩先の10分かそこらの会話で,強い師弟関係で結ばれていた2人の絆は断ち切 … 続きを読む

カテゴリ 2007年4月号, 記事

ハイゼンベルク先生と統一理論に挑んだ10年

 「Heisenberg」。私がハイゼンベルク先生の部屋に電話をかけると,まず耳に入ってくるのが,自分の名前を告げるやや低めのゆったりした先生の声だった。「Nun, was gibt es Neues? (さて,何か新し … 続きを読む

カテゴリ 2007年4月号, 記事

トポロジカル量子コンピューター

 「エニオン」という不思議な粒子を操ると,“時空のひも”の束で量子計算を表現できる。組みひもの構造は周囲の状況が多少変化したくらいでは変わらないので,エラー発生率の低い現実的な量子コンピューターにつながる可能性がある。 … 続きを読む

カテゴリ 2006年7月号, 記事

重力は幻なのか? ホログラフィック理論が語る宇宙

 上下,左右,そして前後──空間の次元が3つあることは,私たちの身のまわりを見れば実感できる。これに時間を足せば,空間と時間が4次元で溶けあった「時空」になる。というわけで,私たちは4次元宇宙に住んでいる。しかし,本当に … 続きを読む

カテゴリ 2006年2月号, 記事

実用段階に入った量子暗号

 1989年,米IBMで画期的な実験が行われた。光子を偏光させて暗箱の中を飛ばし,これを検出器でとらえて偏光の向きを測定,情報を読み取った。盗聴が不可能な「量子暗号」を使って暗号鍵を送る世界初の実験だ。     … 続きを読む

カテゴリ 2005年4月号, 記事

究極の暗号はいかにして生まれたか

 暗号の歴史は古く,紀元前にまでさかのぼる。だが近年登場した量子暗号は,それまでの暗号とは一線を画す。従来の暗号はある種の問題は計算時間が膨大にかかり,スーパーコンピューターでも解くことができないという数学的な事情によっ … 続きを読む

カテゴリ 2005年4月号, 記事

天才の理論から生まれる未来技術

 1905年,アインシュタイン(Albert Einstein)は26歳になっており,分子の大きさをテーマとする博士論文の仕上げに取り組む一方,収入を得るために昼間はスイスの特許局に勤務して他人の発明を分析していた。この … 続きを読む

カテゴリ 2004年12月号, 記事

やっぱり神はサイコロを振らない?

 「神はサイコロを振らない」。そう言ってアインシュタインが量子力学を批判したのは有名な話だ。彼は観測される現象が偶然に選ばれるという量子力学のあいまいさに納得せず,最終的にはすべてが古典力学で説明できるのではないかと考え … 続きを読む

カテゴリ 2004年12月号, 記事

自ら記した統一理論の夢

 アインシュタインが統一理論に取り組み始めたのは1920年代の初めのことだ。量子力学が登場したばかりの時代で,ゲージ対称性や余剰次元といった新しい概念が次々に紹介され,物理学は全体を包括できる大きな枠組みを求めて活気づい … 続きを読む

カテゴリ 2004年12月号, 記事

天才大比較 アインシュタインとニュートン

 科学史を振り返って,アイデアや独創性などすべての意味でアインシュタインと比較できる天才はニュートンくらいしかいないのではないだろうか。2人は既知の領域をきわめ,さらに先へと導く知性を持っていた。ニュートンは微積分法を発 … 続きを読む

カテゴリ 2004年12月号, 記事

物理学の常識に挑む数学者 小澤正直

 「ハイゼンベルクの不確定性原理は,破ることができる」。数学者,小澤正直は,80年間に亘って信じられてきた現代物理学の基本中の基本を静かに,だがきっぱりと否定する。    1927年にウェルナー・ハイゼンベルク … 続きを読む

カテゴリ 2004年9月号, 記事

若い頭脳の挑戦を待つ 科学の課題

 「いま私が20歳だったら,こんな研究課題,こんな自然の謎に挑戦する」――。21世紀のアインシュタインたちに向けて,日本を代表するトップ科学者10人が若い頭脳に挑発メッセージをおくる。小柴昌俊氏や江崎玲於奈氏などノーベル … 続きを読む

カテゴリ 2004年5月号, 記事

並行宇宙は実在する

 この世には「別の宇宙」がたくさん存在し,あなたとまったく同じ人生を歩んでいる「もう1人のあなた」がどこかにいる。そんなバカな?  いやいや,宇宙に関する最新の観測結果は「並行宇宙」の存在を示唆している。単なる荒唐無稽な … 続きを読む

カテゴリ 2003年8月号, 記事

量子情報科学への招待

 量子情報科学というエキサイティングな基礎科学が生まれた。量子コンピューターや量子テレポーテーション,量子暗号などの応用例はその一端にすぎない。複雑で奇妙な量子系を探ると,自然界の新たな高等原理が明らかになる。  情報は … 続きを読む

カテゴリ 2003年2月号, 記事

時は流れない

 時が流れるということを疑う人はいないだろう。時間の経過はおそらく人間の認識の最も基本的な側面を表している。というのも,人間は過ぎゆく時間を自己の最も奥深い部分で感じており,それは例えば空間や質量についての体験よりも概し … 続きを読む

カテゴリ 2002年12月号, 記事