タグ : 量子力学
不確定性原理で電子の記憶を消す〜日経サイエンス2013年5月号より
電子は位置を測定すると角運動量を忘れ,干渉する性質を取り戻す 並んだ2つのスリットに向けて電子を飛ばし,その先のスクリーンで受け止める。最初はただ電子の跡がポツポツと散らばっているように見えるが,次第に縞 … 続きを読む
カテゴリ 2013年5月号, SCOPE & ADVANCE
ひも理論で語る物質の科学
極低温になると物質は不思議な振る舞いを見せ始める。電気抵抗がゼロになって電流が永遠に流れ続ける超電導や,コップに入れた液体が自然に壁をはい上がって外に流出してしまう超流動だが,近年,こうした現象が起きたり消えたりする際に … 続きを読む
量子で囚人を解き放つ
ひとりひとりが自己の利益を追求した結果,全員が損をする──ゲーム理論における「囚人のジレンマ」は,そんな逆説的な状況を物語る。人間が合理的に行動する限り,この残念な結果は避けられない。だが実際の人間は必ずしもそうした合 … 続きを読む
特集:量子ゲーム理論
人間社会はパラドックスに満ちている。民意をくみ取るための選挙は有権者の好み以上に制度設計に結果が左右され,個人にとって合理的な行動はしばしば全体の利益を損なう。だがこうしたパラドックスも,量子力学的な選択が可能なら解決で … 続きを読む
特集:ヒッグスの先へ
万物に質量を与えるヒッグス粒子の存在がほぼ確実になり,これによって素粒子論の枠組み「標準モデル」の正しさは完全に検証された。しかし標準モデルでは説明できない事柄があるため,研究者の関心は標準モデルを超えた新理論の探索に … 続きを読む
量子力学の多重現象を操り,測る
「超絶技巧」「他の追随を許さない」「最も美しくクリーン」──2人の実験には,いつもこんな形容詞がついて回る。ノーベル物理学賞の受賞が決まった米国立標準技術研究所のワインランド(David Wineland)博士と,フラ … 続きを読む
外村彰逝く〜日経サイエンス2012年7月号より
量子力学の姿を撮り続けた実験家は,最後の挑戦を前に力尽きた 5月9〜10日,東京・新宿で最先端研究開発支援(FIRST)外村プログラムの国際シンポジウムが開かれた。中心研究者である外村彰日立製作所フェロー … 続きを読む
カテゴリ 2012年7月号, SCOPE & ADVANCE
外村彰先生を悼む
午前7時。寝ぼけ眼で立ち上げたパソコンでメールを一読した途端、衝撃で目が覚めました。外村彰先生が、未明に亡くなったとの知らせでした。70歳でした。 ゲージ場の存在を示すアハラノフ・ボーム効果の … 続きを読む
カテゴリ きょうの日経サイエンス
投稿日 2012年5月2日
「誤差」って何?〜日経サイエンス2012年6月号より
電子の位置を測るとき,そこに「真の値」は存在するか ハイゼンベルクの不確定性原理の式を書き換え,実験的に検証された小澤の不等式(特集「小澤の不等式」2012年4月号)についての議論が盛り上がりを見せている。3月に開かれ … 続きを読む
カテゴリ 2012年6月号, SCOPE & ADVANCE
不確定性原理で「光子の逆説」は解けるか
壁に開けた2つのスリットに光子を当ると、背後のスクリーンには光の明暗の縞ができる。だが,光子がどちらのスリットを通ったかがわかるように工夫すると,光子の挙動が変わり,スクリーンの縞は消えてしまう。 光子に何が起きたの … 続きを読む
不確定性原理の再出発
今から約80年前,量子力学の創始者の1人であるハイゼンベルク(Werner Heisenberg)は,できたばかりの量子力学に基づいて,ひとつの式を提示した。「位置と運動量の両方を正確に知ることは原理的に不可能である」 … 続きを読む