タグ : 遺伝子治療

遺伝子を修復し病気を治す 米国で臨床試験始まる

2022年9月,新型コロナのパンデミックのために2年半も延期していたゲノム編集治療の取材をようやく実現し,私は米ペンシルベニア州のフィラデルフィアを訪れた。米国の最初の首都となったこの町の歴史的建造物に囲まれた広場から西 … 続きを読む

カテゴリ 2023年4月号, 記事

特集:ゲノム編集治療

DNAの中から目的の配列を探し出し,効率よく改変するゲノム編集。研究や育種で広く使われているこの技術が,いよいよ医療の現場に入ってきた。体細胞の遺伝子を改変してその機能を変え,病気を治す試みだ。狙った塩基をピンポイントで … 続きを読む

カテゴリ 2023年4月号, 記事

がんや難病 新たな治療戦略

 mRNAワクチンは新型コロナウイルス感染症との戦い方を一変しただけでなく,「mRNA医薬」という医薬品の新たなジャンルを開いた。  mRNA(メッセンジャー RNA)とはDNAがタンパク質を作る過程で生じる中間生成物で … 続きを読む

カテゴリ 2021年11月号, 記事

知られざる30年の開発史

mRNAワクチンは新型コロナウイルス感染症の流行が明らかになってから1年足らずで登場し,既に世界で何億もの人々が接種しているワクチンだ。通常のワクチン開発には何年も時間がかかるとされるなか,新型コロナ向けのワクチンは極め … 続きを読む

カテゴリ 2021年11月号, 記事

聴こえてきた遺伝子治療の足音 耳の難病に挑む

最近,複数の疾患に対する遺伝子治療が承認された。難聴の遺伝子治療の研究も進んでいる。難聴というと一般には老化やけがによる例を連想するが,最も多く見られる先天性疾患の1つで,遺伝子の欠陥が原因であることが多い。研究者は難聴 … 続きを読む

カテゴリ 2019年3月号, 記事

CAR-T細胞でがんを攻撃

人間の身体には生来,がんを殺す免疫細胞「T細胞」が備わっている。樹状細胞からシグナルを受け取ると分裂して自分のコピーを増やし,サイトカインと呼ばれる化学物質を放出して身体の免疫応答を高めるのだ。1990年代半ば,ペンシル … 続きを読む

カテゴリ 2017年11月号, 記事

登場したCAR-T療法 実力と課題

患者の免疫機能を増強してがんを攻撃する免疫療法は,古くから様々に試みられてきた。だがその効果ははっきりせず,「効かない治療」の代名詞にもなってきた。だが近年,状況は一変した。きっかけは2014年7月に認可された「ニボルマ … 続きを読む

カテゴリ 2017年11月号, 記事

遺伝子治療 再登板

薬ではとても治せない先天性の難病も根治可能な遺伝子治療は1990年代に大きな期待を集めたが,いくつかの臨床試験で副作用による死亡例が出るという悲劇が起こった。これは大きなブレーキになったが,基礎研究に立ち戻って原因を究明 … 続きを読む

カテゴリ 2014年9月号, 記事

50,100,150年後の世界

 今から50年,100年,150年後の科学技術はどうなっているだろうか?SCIENTIFIC AMERICANには50年,100年,150年前の本誌に何が書かれていたかを紹介する「サイエンス考古学」が毎号載っている。これ … 続きを読む

カテゴリ 2013年9月号, 記事

速く効く抗うつ薬を求めて

 厚生労働省の調査によると,うつ病の患者は増え続け既に100万人を超えた。現在,様々な種類の抗うつ薬が使われているが,改善すべき点が多い。効果が表れるまでに何週間もかかるうえに,まったく効かない場合もあるからだ。即効性の … 続きを読む

カテゴリ 2012年6月号, 記事

進化の未来

 私たちホモ・サピエンスは果てしなく長い時間をかけて今の姿に進化してきた。これまでの人類は加速的に進化してきた傾向があり,最近の研究によると,過去1万年間の進化の速度は先行人類が猿の祖先から分岐した後のどんな時期よりも1 … 続きを読む

カテゴリ 2009年4月号, 記事

SCIENTIFIC AMERICANが選んだ2005年のベスト50

 今回で4回目となる「年間ベスト50」は,実用主義的な観点も重視しつつ,科学技術に関連する創意工夫を幅広く評価し,研究,ビジネス,政策の各側面でリーダーシップを発揮した個人や企業・団体を選出した。最優秀ビジネスリーダーは … 続きを読む

カテゴリ 2006年1月号, 記事

ゲノムを見張る驚異のメカニズム

 ほぼすべての動植物細胞に,特定の遺伝子を沈黙させる「RNA干渉」と呼ぶ仕組みがもともと備わっていることが判明した。遺伝情報を伝えるRNAが特殊な形に変化し,これが遺伝子の発現を妨げる。 この機構は,細胞を有害な遺伝子か … 続きを読む

カテゴリ 2003年11月号, 記事

網膜再生による視機能回復

 高齢化が進むとともに視覚障害で悩む人が増えている。このうち,角膜から瞳孔,硝子体という透明な光の通り道が濁る,白内障に代表される病気に対してはさまざまな治療法が工夫されている。しかし,入ってきた光を受け止めて,その信号 … 続きを読む

カテゴリ 2003年6月号, 記事

難病克服に“新兵器”

 近年,C60などのフラーレンに別の分子を結合させて今までにない機能を発揮させる化学修飾の手法が進展し,医薬品や機能材料の開発を目指した研究が活発になっている。直径約1nmのフラーレンは炭素原子だけでできているため,疎水 … 続きを読む

カテゴリ 2002年8月号, 記事