タグ : 自閉症

免疫系が脳を動かす

解剖学の教科書では,これまで何十年にもわたって,身体の中で最も複雑なシステムである「脳」と「免疫」はほぼ完全に互いに独立していると語られてきた。誰に聞いても,脳は身体の操作だけをし,免疫は身体の防衛のみを担っているという … 続きを読む

カテゴリ 2019年1月号, 記事

動き出す自閉症治療

 他者とのコミュニケーション能力に欠けるなどの特徴がある自閉症。子どもが自閉症と診断される親は,米国で毎年何千人にものぼっている。自閉症のメカニ ズムは未だ不明で,完治させる手段は見つかっていないものの,長期的な効果が見 … 続きを読む

カテゴリ 2014年4月号, 記事

既成概念をオフ サヴァンに学ぶ独創のヒント

 サヴァン症候群の人たちは特定の分野に関して極めて優れた能力を持っている。多くの人々と異なり,事実を文字通りに受け止め,既成概念のフィルターに通さないような認知スタイルを取っているらしい。通常なら優勢な脳の左半球の機能が … 続きを読む

カテゴリ 2013年6月号, 記事

自閉症と理系思考

 他者とのコミュニケーションが難しくなるなどの症状で知られる自閉症。その要因は子育てなどの環境的なものではなく,遺伝性が強いことが1980年代には判明していたが,近年,自閉症をもたらす遺伝子群が,理系思考,つまり物事を解 … 続きを読む

カテゴリ 2013年3月号, 記事

自閉症“治療”の危うさ

 社会性やコミュニケーション能力の発達障害といわれる自閉症。自閉症の子どもたちは,会話が困難で対人相互作用に問題があり,手をヒラヒラ振ったり何かを凝視したりするなど,決まった行動や同じ質問を際限なく繰り返す。かつて自閉症 … 続きを読む

カテゴリ 2011年1月号, 記事

脳のしわが明かす謎

 一般に“脳のしわ”といわれるのは,脳表面にある大脳皮質の凹凸のことだ。人間だけでなく,イルカや大型類人猿など大きな脳をもつ哺乳動物の皮質にはしわがある。ヒトの皮質を広げると1600~2000cm2。頭蓋骨の内側の表面積 … 続きを読む

カテゴリ 2009年5月号, 記事

他人を映す脳の鏡

 ジョンがメアリーを見ている。彼女は花を持っている。ジョンにはメアリーが何をしているのかがわかる。花を摘んでいるのだ。また,その理由もわかっている。メアリーがジョンに向かって微笑みかけたので,自分に花をプレゼントしてくれ … 続きを読む

カテゴリ 2007年2月号, 記事

サヴァン症候群 その驚異の能力を探る

 「サヴァン症候群」は1887年にダウン(J. Langdon Down)が初めて名付け,紹介した疾病だ。彼はこの病気と驚異的な記憶力とのかかわりを指摘し,症例としてギボン(Edward Gibbon)の『ローマ帝国衰亡 … 続きを読む

カテゴリ 2006年3月号, 記事

右脳の天才 サヴァン症候群の謎

 レスリー・レムケは卓越した演奏家だ。14歳のとき,彼は数時間前にテレビで初めて聞いたチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を,ためらうことなく完璧に弾きこなしてしまった。レムケはそれまでピアノのレッスンを受けたことがなか … 続きを読む

カテゴリ 2002年9月号, 記事

妊娠初期に決まる自閉症

 自閉症はこの50年間,科学者たちを悩ませてきた。その複雑な行動は子供が3歳になる前から認められ,症状は多岐にわたる。自閉症の子供たちは他人の感情を理解できず,相手の怒りや悲しみ,そしてごまかそうという意図もわからない。 … 続きを読む

カテゴリ 2000年5月号, 記事