タグ : 脳

睡眠者の殺人 意識と無意識の境界を問う

 睡眠中に妻を殺害して罪に問われた男性がいる。眠っていたのは妻の方ではなくて,手を下した本人がそう主張する。しかし,人を殺すことができたとすれば,その人はその時に起きていたというほかはないのではないか?実は,睡眠中の暴力 … 続きを読む

カテゴリ 2012年12月号, 記事

脳丸ごとシミュレーター

 世界の約130大学が参加,人間の脳の完全なシミュレーターを開発する「ヒト脳プロジェクト」が実現に向けて動き始めた。脳にある100兆個のシナプスの接続を測定するのは不可能で,コンピューターで再現できない。そこでプロジェク … 続きを読む

カテゴリ 2012年11月号, 記事

胃腸と脳の意外なつながり

 私たち人間の胃腸にすみついている細菌などは,消化を助けたり免疫系の働きに影響を及ぼしたりしているだけではない。私たちの神経系と相互作用しうる化合物を作り出している。ここ2〜3年で,人体にすむこうした微生物が私たちの気分 … 続きを読む

カテゴリ 2012年10月号, 記事

恐怖の記憶を消す薬

 事故に遭ったり,暴力を受けたときの恐怖の記憶に長い間苦しむ人がいる。忘れたくても忘れられず,大きな音を突然聞いたことなどをきっかけに,つらい記憶が鮮明によみがえってパニックを起こすケースもある。現在は心理療法で苦しみを … 続きを読む

カテゴリ 2012年8月号, 記事

“パニック脳”を科学する

 試験やスピーチの際,あがってしまって頭が真っ白になった経験は誰しもあるはずだ。最近,そのメカニズムの解明が進んできた。物事がうまく運んでいる時,脳の前頭前野は私たちの浅ましい感情や衝動を抑える制御中枢として働いている。 … 続きを読む

カテゴリ 2012年7月号, 記事

動く遺伝子がつくる個性

 双子(一卵性双生児)の兄弟や姉妹が入れ替わって学校に行き,クラスメートの意表を突く行動に出て大騒ぎ……というような筋書きはお話としてはありそうだが,見かけはそっくりでありながら性格や個性がまったく違う場合が現実にもある … 続きを読む

カテゴリ 2012年6月号, 記事

Hidden Switches in the Mind / 脳とこころのスイッチ エピジェネティクス最前線

Matt is a history teacher. His twin brother, Greg, is a drug addict. (Their names have been changed to protect their anonymity.) Growing up in the Boston area, both boys did well in high school: they … 続きを読む

カテゴリ 2012年3月号, 英語で読む日経サイエンス

脳とこころのスイッチ エピジェネティクス最前線

 同じ遺伝子を持つ一卵性双生児でも,薬物依存症やうつ病などの精神疾患になる人とならない人がいる。その理由は何だろう?     ここ10年の研究で,環境が遺伝子の情報を変えることなく,その振る舞いを変化させる様々 … 続きを読む

カテゴリ 2012年3月号, 記事

脳科学が教える 学び上手にする方法

 読み書き計算がうまくできないと,普段の生活に何かと困る。ではもし赤ちゃんの頃,その子が将来,小中学校に上がって,そうした技能の習得にかなり苦労しそうなことがわかったとしたらどうか? 乳幼児は小中学生に比べても脳が柔軟。 … 続きを読む

カテゴリ 2011年12月号, 記事

知能の物理学

 動物(哺乳類)の脳は基本構造がほとんど同じで,脳を構成する神経細胞も同じようなもの。だとするとコンピューターになぞらえれば,脳は大きいほど高性能,つまり賢くなるのだろうか? 例えばイルカやゾウ,クジラの脳は人間の脳より … 続きを読む

カテゴリ 2011年10月号, 記事

身体を超えてつながる脳

 私たちは携帯端末やパソコンを使い,ネットを介して他人と結ばれている。しかし,将来はそうした装置を介さずに,つまり各人の脳どうしが直接,ネットで結ばれる「ブレイン・ネットワーク」が誕生し,脳内で生まれる知覚や感情を何十億 … 続きを読む

カテゴリ 2011年5月号, 記事

シミュレーションで解く脳の複雑性

 私たちの脳の中では数十億のニューロンが絡み合い,ネットワークを構成している。1つ1つのニューロンを見ると,長く伸びた軸索を通じて他のニューロンに接続し,電気信号を送り合っている。だが,これらのニューロンの活動から,どの … 続きを読む

カテゴリ 2011年4月号, 記事

眠りの効用〜日経サイエンス2011年3月号より

睡眠が脳の機能を回復させるのはなぜか 透明な熱帯魚を使った実験が疑問に迫る    睡眠の効用は当然に思えるが,睡眠が脳の活動を細胞レベルでどのように改善しているのかについては,長年にわたる科学議論がなお続いてい … 続きを読む

カテゴリ 2011年3月号, SCOPE & ADVANCE

女性は危機に際して結束する〜日経サイエンス2010年9月号より

「闘争か逃走か」は男だけ?    人間は危機に直面すると,それに立ち向かうか,あるいは逃れようとする,と考えられてきた。だが,この「闘争か逃走か」反応が当てはまるのは男性だけなのかもしれない。最近の研究で,女性 … 続きを読む

カテゴリ 2010年9月号, SCOPE & ADVANCE

浮かび上がる脳の陰の活動

 私たちの脳は,話をする,本を読む,といった意識的な仕事を行っているときだけ活動し,何もせずぼんやりしているときは脳もまた休んでいると考えられてきた。ところが最近の脳機能イメージング研究によって驚くべき事実が明らかになっ … 続きを読む

カテゴリ 2010年6月号, 記事