タグ : 脳

脳を操る寄生生物 トキソプラズマ

トキソプラズマという原生生物に寄生されたネズミは奇妙なことにネコを怖がらなくなり,簡単に餌食になってしまう。この結果,トキソプラズマはまんまと最終宿主のネコに入って増殖するのだ。近年の研究で,この寄生生物がネズミの脳を操 … 続きを読む

カテゴリ 2015年7月号, 記事

記憶を調整する新生ニューロン

記憶がごちゃ混ぜにならないよう,脳は出来事や状況の特徴を他と区別できる形でコード化して蓄えなければならない。「パターン分離」と呼ばれるこのプロセスのおかげで,私たちは危険な状況と,それによく似てはいるが心配のない状況を区 … 続きを読む

カテゴリ 2014年9月号, 記事

脳指紋は語る

 本当は知ってるのに,とぼけて知らないふりをする犯人からいかに真実を引き出すか。その手段の1つがポリグラフ,いわゆる「うそ発見器」だ。心拍や呼吸,発汗に関係する皮膚の電気抵抗などの変化から心の動きを読む。こうした生理的反 … 続きを読む

カテゴリ 2014年9月号, 記事

脳の実相に迫る

脳の各部分を色分けし,ここは視覚,あそこは記憶,そちらは言語処理を担う,などの役割を示した地図のような図を見たことがあるだろう。だが,そうした領域ごとの役割を調べるだけでは,脳の機能は解明できないことがわかってきた。脳活 … 続きを読む

カテゴリ 2014年7月号, 記事

脳の遺伝子アトラス

ヒトの脳のどこでどの遺伝子が働いているかを調べて全体像を地図にする「脳遺伝子アトラス」プロジェクトによって,典型的な成人6人の遺伝子発現マップが作られた。これに先立って完成していたマウスの脳に関する遺伝子発現マップと比較 … 続きを読む

カテゴリ 2014年7月号, 記事

サブリミナル効果の真実

数十年間,一般大衆はサブリミナル広告を洗脳と同種のものとみなして恐れてきた。科学者たちは概ね,サブリミナル広告を根拠のないものとみなしてきたが、最近の研究結果によると,スクリーンやコンピューターのモニター上に明滅するサブ … 続きを読む

カテゴリ 2014年2月号, 記事

プラセボ効果の脳科学

プラセボ効果として知られる偽の治療が驚くほど効くことがある。例えば,うつ病に対する偽薬の効果が,抗うつ剤を使う場合の80%を超える例がある。偽薬は,脳において期待や注意,情動をつかさどる各回路を働かせている。将来,医師た … 続きを読む

カテゴリ 2014年2月号, 記事

陰謀論をなぜ信じるか

 NASAはアポロの月着陸を捏造したのか? 米国政府はエリア51に火星人を隠しているのか? 地球温暖化はでっち上げなのか? いずれも答えは「ノー」だが,陰謀論というサブカルチャーに入れあげている人たちは逆を主張してやまな … 続きを読む

カテゴリ 2014年2月号, 記事

超常現象が見える理由

 透視能力やテレパシーといった超自然的な力,幽霊の存在──多くの人がそうしたものを信じている。様々な人が超常現象を体験したと報告しているが,そうした体験は私たちの日常生活における意思決定を助けているのと同じメカニズムから … 続きを読む

カテゴリ 2014年2月号, 記事

匂いと記憶の深い関係

匂いに結びついた記憶は他の記憶よりも強い場合がある。匂いと記憶の間に見られるつながりはアリストテレスが紀元前4世紀に指摘しているが,近年の心理学や脳科学の研究によって詳細が明らかになってきた。想起される視覚的記憶のほとん … 続きを読む

カテゴリ 2013年9月号, 記事

チャウシェスクの子どもたち 育児環境と発達障害

 孤児院の養育環境は愛情に欠けている例が多いとされ,施設養育が実の親や里親による世話に遠く及ばないことを示す調査研究が1960年代からいくつかあった。しかし,そもそも里子に選ばれた子供は問題が少なく,問題の多い子が施設に … 続きを読む

カテゴリ 2013年8月号, 記事

既成概念をオフ サヴァンに学ぶ独創のヒント

 サヴァン症候群の人たちは特定の分野に関して極めて優れた能力を持っている。多くの人々と異なり,事実を文字通りに受け止め,既成概念のフィルターに通さないような認知スタイルを取っているらしい。通常なら優勢な脳の左半球の機能が … 続きを読む

カテゴリ 2013年6月号, 記事

創造性の起源

天才を生み出す要因には遺伝と経験がある。創造的な業績は,特定分野での知識習得なしには達成できないが,限られた専門知識で短期間に多くの業績を上げるには遺伝的要因が助けになる。天才は,潜在的にはネガティブな特性を精神病患者と … 続きを読む

カテゴリ 2013年6月号, 記事

特集:天才脳の秘密

 天才と呼ばれる人の脳は,普通の人とは違っているのか? 脳の使い方が違うから常人にはまねのできない閃きや,けた外れに高い知性が生みだされるのか? 創造性の源泉について長く研究してきた心理学者や脳科学者が最近注目しているの … 続きを読む

カテゴリ 2013年6月号, 記事

快楽の神経回路

 快感は生きる上で必須の感覚だ。快感があるからこそ,食べ物やセックス,社会的交流などに関心を持ち,それを維持しようとし続ける。最近の研究で,私たちの脳内には刺激されると快感が高まる領域,いわば快感の回路が存在することがわ … 続きを読む

カテゴリ 2013年1月号, 記事