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人間関係を把握する脳内マップ
動物には,環境中の自分の位置を把握し,どの方向へ向かっているかを把握する「脳内地図」の作成機能が備わっている。最近の研究から,人はそうした地図作りの仕組みを,物理的空間だけでなく社会的空間の把握にも用いていることがわか … 続きを読む
もうトリ頭とは言わせない 解き明かされた鳥の脳の秘密
鳥のなかには道具を使うカラスや鏡に映った自分を認識できるカササギ,簡単な足し算ができるオウムなどがおり,因果関係の推定や,計画立案,社会認知,想像力などが認められる。鳥は脳が小さく知力に劣るとされてきたので,これらは驚き … 続きを読む
機械は意識を持ちうるか
人工知能(AI)の技術が大きく進展し,人間と同レベルの知能を備えた機械の実現が近づいてきた。だが,現在よりも格段に高度なAIが実現したとして,それらが意識を持つかどうかは,依然としてわからないだろう。脳を最も精巧にシミュ … 続きを読む
神経回路網はどのように知性を生み出すのか
脳から意識がどのように生まれるのか? この疑問から生まれた新たな学問分野「ネットワーク神経科学」では,読み書きや計算,簡単な動作といった行動を可能にしている脳領域間の結合を,グラフ理論という数学の手法を使ってモデル化する … 続きを読む
特集:脳のコネクトーム
脳という“物質”から知性や意識がどのように生まれるのか? 個別のニューロンや脳領域の活動をかなり詳しく調べられるようになった現在も,大きな謎だ。この謎の解明に挑むべく,「ネットワーク神経科学」という新たな学問分野が生まれ … 続きを読む
第3の腕を手に入れる
女性が両手で白い箱を持って,何かの作業をしている。そこへ左からプラスチックボトルが差し出された。すると黒いシャツを着たロボットの腕がすっと手を上げ,ボトルをつかんだ──。京都府にある国際電気通信基礎技術研究所(ATR)主 … 続きを読む
データで見る脳の違い
人間は桁外れだ。現生人類の脳は,祖先筋にあたる最初期のホミニン(ヒト科動物)や現生の類人猿の脳の約3倍の大きさだ。ヒトの脳とチンパンジーなど近縁の霊長類の脳を詳しく比較した結果,ヒトでは特に言語や抽象的思考など高次の認知 … 続きを読む
スマホは若者の心に有害か
いまどきの10代はスマホを片時も手放さない。日に何度もチェックし,人と話している最中さえも気にしている。すっかり生活の一部となったスマホだが,若者たちの精神面や社会性に悪影響を与えているとの見方は根強い。若者を不安にし … 続きを読む
心のなかの独り言 内言の科学
「今日は午前中にあの仕事を片づけるぞ」と気合いを入れたり,「こんなミスをするなんてバカだなあ」と自分を叱ったり,私たちは頭のなかで声にならない独り言をつぶやくことが多い。自分に語りかけるこの独り言は「内言」と呼ばれ,行動 … 続きを読む
男女の脳はどれほど違う?
男性の脳と女性の脳は明らかに違うと一般には考えられている。だが,テルアビブ大学の神経科学者ジョエルらが多数の脳画像を解析した新研究によると,ほとんどの人の脳は男性的な特徴と女性的特徴が入り交じったモザイクだと考えられる。 … 続きを読む
貧困から子供の脳を救う
貧しい家庭の子供は同級生と比べて様々なテストの成績が劣る傾向にある。進学率は低く,社会に出てからも不完全雇用になりがちだ。近年の研究によって,貧しい家庭に育つことによる教育・就業上の不利な状況が子供の脳の大きさと形,機能 … 続きを読む
透明化で見えた脳回路 CLARITY法の衝撃
脳の仕組みを解明するには,個々の脳細胞の詳しい観察と,脳全体の大規模な研究を組み合わせる必要があるだろう。一般に使われている光学的な撮影法では,不透明な脳組織の奥を見ることができない。細胞膜の水と脂肪分子の界面で光が散乱 … 続きを読む
実験室で誕生 脳オルガノイド
人間の脳に関する知識の多くは,マウスやラットなどの動物実験から得られている。これらの動物の脳は人間の脳と共通する部分が多いが,表面に深く折り畳まれたしわがなく,この違いが神経機能に影響している。統合失調症からアルツハイマ … 続きを読む