タグ : 素粒子

問われる究極理論への道筋

 素粒子はスピンという物理量の違いで二分される。スピン1/2はクォークや電子など物質を構成するフェルミ粒子で,スピン整数(0,1,2)は光子やグルーオンなど力を伝えるボース粒子だ。超対称性理論(SUSY)によればフェルミ … 続きを読む

カテゴリ 2014年8月号, 記事

特集:素粒子論の危機

 万物に質量を与えるヒッグス粒子を発見した大型ハドロン衝突型加速器LHCにはもう1つ,ヒッグスを超えるほど重要なターゲットがある。素粒子論の枠組みである「標準モデル」を超える最有力の理論,超対称性理論が存在を予言する超対 … 続きを読む

カテゴリ 2014年8月号, 記事

ニュートリノ望遠鏡が待つ次の超新星爆発

 見慣れぬ星が夜空に出現することがある。その正体は星の大爆発(超新星爆発)で,まばゆい光に先駆けて膨大な量のニュートリノを放出する。ニュートリノは物質とほとんど相互作用しない幽霊のような粒子で検出は非常に難しい。ところが … 続きを読む

カテゴリ 2014年7月号, 記事

インフレーションの証拠を観測

 日常生活において1秒という時間はあっという間だが,今から約138億年前,宇宙誕生からの1秒間には,劇的な事件が立て続けに起きた。最大の事件は宇宙誕生そのものだが,それに次ぐ大事件はインフレーションだ。宇宙が光速をはるか … 続きを読む

カテゴリ 2014年6月号, 記事

特集:宇宙の夜明け

宇宙は火の玉になった後,透明で真っ暗な暗黒時代に入り,そして再び光にあふれるようになった──。宇宙の夜明けの時代は,それ以降の100億年以上と比べてはるかに劇的だったようだが,わからないことが多い。火の玉宇宙は加速度的な … 続きを読む

カテゴリ 2014年6月号, 記事

リサ・ランドールが語る展望

 現在の素粒子物理学の基盤となっている標準モデルにほころびが見えている。ではその先にどんな世界が待っているのか。標準モデルを超える有望理論である超対称性理論と余剰次元の理論の研究で知られる米ハーバード大学教授のランドール … 続きを読む

カテゴリ 2014年4月号, 記事

ミュー粒子に表れた矛盾

 何かおかしい,実験値が理論値と違っている,理論ではあり得ない現象が起きている──。物理学の革新は時に実験と理論とのズレや実験どうしの間の矛盾が端緒となって起きる。K中間子という粒子の崩壊実験で判明した,物質粒子と反物質 … 続きを読む

カテゴリ 2014年4月号, 記事

陽子のサイズが何かおかしい

 陽子のことなんてすべてわかっているとあなたが思っていても無理はない。何といっても,陽子は私たちが観測できる宇宙に存在する物質の主要構成要素であり,星内部の核融合炉の燃料だ。陽子は正の電荷を持っており,負の電荷を持つ電子 … 続きを読む

カテゴリ 2014年4月号, 記事

特集:標準モデルのほころび

 素粒子物理学の理論的枠組み「標準モデル」は1970年代半ばに完成した。以来,標準モデルが存在を予想した素粒子が実験で次々に発見されてきた。万物に質量を与えるヒッグス粒子だけは長年,探索の手を逃れていたが,2012年,ス … 続きを読む

カテゴリ 2014年4月号, 記事

宇宙の歴史を見る

 宇宙はニュートリノで満ちている。宇宙で最多の粒子は光子だが,ニュートリノはそれに迫る。太陽などの恒星のほか,地球のような惑星もニュートリノを放射し,超新星爆発の際は光でまばゆく輝くより数時間から数日も前にニュートリノが … 続きを読む

カテゴリ 2013年8月号, 記事

CPの破れとマヨラナ

 ヒッグス粒子の発見によって,素粒子物理学の標準モデルが存在を予想するすべての素粒子がそろった。ただその中で,まだ素性よくわかっていないものがある。どんな物体でも素通りする幽霊のようなニュートリノだ。ニュートリノは質量が … 続きを読む

カテゴリ 2013年8月号, 記事

ニュートリノで探る物質の起源

 ニュートリノは非常に風変わりな素粒子だ。私たちがよく知る電子やクォークなどに基づいて描き出された素粒子の一般的イメージを片端から壊しているように思える。ニュートリノは飛行中にその種類が変わり,軽くてすばしこく,検出する … 続きを読む

カテゴリ 2013年8月号, 記事

特集:ニュートリノ物理学

 万物に質量を与えるヒッグス粒子が2012年に発見され,その質量もわかった。これによって素粒子物理学の基本的枠組み「標準モデル」において,存在が予測された素粒子が全部そろった。しかしその中には,いまだに素性がよくわかって … 続きを読む

カテゴリ 2013年8月号, 記事

ヒッグス粒子の実像追求続く〜日経サイエンス2013年2月号より

世界最強の加速器LHCの実験が進み 万物に質量を与える粒子の輪郭がより明らかになってきた    素粒子研究の国際会議「Hadron Collider Physics Symposium2012」が11月12~1 … 続きを読む

カテゴリ 2013年2月号, SCOPE & ADVANCE

余剰次元を探る

 2012年7月,スイス・ジュネーブ近郊の欧州合同原子核研究機構(CERN)にある世界最強の加速器LHCを用いた実験で,万物に質量を与えるヒッグス粒子が発見された。より厳密に言えば,今のところは「ヒッグス粒子とみられる新 … 続きを読む

カテゴリ 2013年1月号, 記事