タグ : 素粒子

すばるが見た暗黒宇宙

正体はわからないものの,暗黒物質(ダークマター)が私たちの身の回りや町の中,太陽系の空間,天の川銀河,さらには宇宙全体にわたって存在することは確実だ。星のように遙か彼方にあるのならともかく,身の回りに存在しているのなら, … 続きを読む

カテゴリ 2015年10月号, 記事

WIMPではなくてSIMP

暗黒物質(ダークマター)の有力な新説が登場した。現在の暗黒物質の最有力候補は「WIMP」。極微の世界を支配する力の1つ「弱い力」に似た相互作用をする重い粒子(Weakly Interacting Massive Part … 続きを読む

カテゴリ 2015年10月号, 記事

ダーク銀河の謎

宇宙には,現に見えているよりも多くの物質がなければならない。見えない暗黒物質(ダークマター)探しは,目標を1種類の見えない粒子に絞っていたが,20年以上の実験でも見つかっていない。「エキゾチック」な暗黒物質候補が正解かも … 続きを読む

カテゴリ 2015年10月号, 記事

特集 暗黒物質に異説

今,世界中の素粒子物理学者と天文学者が熱中しているテーマをいくつか挙げるとしたら,その中の1つに間違いなく入るのが「暗黒物質(ダークマター)」だ。宇宙には普通の物質の5倍もの暗黒物質が存在し,私たちの身の回りにもたくさん … 続きを読む

カテゴリ 2015年10月号, 記事

南部先生が成し遂げたこと

20世紀最高の物理学者の1人で,2008年にノーベル賞を受賞した南部陽一郎博士が7月5日,死去した。博士は素粒子物理学の礎である「対称性の自発的破れ」の提唱者で,クォークどうしを結びつけて陽子などを作る「強い力」を記述す … 続きを読む

カテゴリ 2015年10月号, 記事

ガンマ線で見る極限宇宙

ガンマ線は大気に吸収されるので宇宙望遠鏡による観測になるが,非常に波長の短い(エネルギーが高い)ガンマ線は大気に突っ込むと可視光を生み出すので,これを光学望遠鏡で捉えることでガンマ線天体を地上観測できる。このタイプの次世 … 続きを読む

カテゴリ 2015年9月号, 記事

特集 宇宙の光を読み解く

天体観測では大気が邪魔になるので,多数の宇宙望遠鏡が稼働しているが,宇宙望遠鏡でも見ることができない光がある。1つは「銀河系外背景光」。宇宙誕生以来,すべての星や銀河が現在に至るまでに発したすべての光の総体だが,広大な宇 … 続きを読む

カテゴリ 2015年9月号, 記事

銀河系外背景光で探る宇宙史

夜空は暗く見えるかもしれないが,実際には宇宙の歴史の中で輝いたことのあるすべての銀河の光が蓄積して充満している。この銀河系外背景光は膨張する宇宙全体に広がっていて,近くのもっと明るい光源に紛れるため検出が難しい。ブレーザ … 続きを読む

カテゴリ 2015年9月号, 記事

続々発見 エキゾチックな新粒子

物質粒子は素粒子クォークとその反粒子である反クォークからなる。これまでの加速器実験で様々な物質粒子が発見されているが,それらはクォークと反クォークのペアからなる中間子と,3つのクォークからなるバリオン(陽子や中性子など) … 続きを読む

カテゴリ 2015年8月号, 記事

「クォークの海」を探る

原子核を構成する核子(陽子と中性子)はクォーク3つからなるとされるが,実際には膨大な数のクォークと反クォークに満ちあふれた海のようなものだ。いずれもカラー(色荷)という物理量を持ち,それが生み出す「強い力」によって結ばれ … 続きを読む

カテゴリ 2015年8月号, 記事

支配者グルーオンの謎

物質はクォークという素粒子が集まってできており,クォークどうしはグルーオンという素粒子で結びついている。クォークとグルーオンの働きはかなりよくわかってきたが,まだいくつかの謎が残っている。例えば,原子核を構成する陽子と中 … 続きを読む

カテゴリ 2015年8月号, 記事

特集 クォークの世界

核子と総称される陽子と中性子の半径は1000兆分の1m程度と超微小だ。ただ,核子を構成する素粒子クォークは無限小の点と考えられるので,クォークの立場から見れば核子内部も宇宙のような広大な世界だ。そこはクォークと,その反粒 … 続きを読む

カテゴリ 2015年8月号, 記事

超弦理論が明かす宇宙の起源

 万物を説明する究極理論の有力候補,「超弦理論」によれば,重力を伝える重力子をも含む全素粒子は極微の弦であり,弦の振動パターンの違いが素粒子の種類に対応する。そしてこの宇宙は9次元空間とフェルミオン次元と呼ばれる奇妙な次 … 続きを読む

カテゴリ 2014年11月号, 記事

特集:新説 宇宙の起源

 暗黒物質,暗黒エネルギーなど宇宙には様々な謎があるが,最大の謎はその起源だ。宇宙は密度無限大の点から始まったとされるが,そんな奇妙なものがなぜ存在したのか? この謎をうまく回避できる大胆な仮説が提唱された。私たちの3次 … 続きを読む

カテゴリ 2014年11月号, 記事

崖っぷちの超対称性理論

 超対称性理論では,既知のすべての素粒子に未発見のパートナーが存在すると考えられている。それらは超対称性粒子と総称される。量子力学を拡張する際に持ち上がる様々な問題を超対称性理論によって解決できるため,多くの物理学者はこ … 続きを読む

カテゴリ 2014年8月号, 記事