タグ : 素粒子物理学

高次元宇宙「プランクブレーン」 とは何か

全国公開中の映画『シン・ウルトラマン』では人類とウルトラマンが,地球侵略を目論む外星人と熾烈な戦いを繰り広げる。その作品世界は最先端の物理学をベースにイメージを膨らませて創造された。作中で示される物理概念で,物語を駆動す … 続きを読む

カテゴリ 2022年10月号, 記事

新たな物理の糸口になるか ミューオンg-2実験

2021年4月,米国立フェルミ加速器研究所が「ミューオンg-2実験」の最初の解析結果を発表した。ミュー粒子の振る舞いが素粒子物理学の「標準モデル」の予測からずれていることを示すものだった。   「ミューオンg- … 続きを読む

カテゴリ 2022年4月号, 記事

南部陽一郎の 「対称性の自発的破れ」から半世紀 宇宙の暗黒に迫る

 宇宙のほとんどは暗黒物質と暗黒エネルギーという正体不明の存在でできている。この宇宙の暗黒セクターは,素粒子物理学のベースである「標準理論(標準モデル)」が直面する問題と深いつながりがある。そうした問題を解く有力な考え方 … 続きを読む

カテゴリ 2021年11月号, 記事

未知の素粒子が存在か?

今年4月,米イリノイ州にある米国立フェルミ加速器研究所は,ミュー粒子の磁気的な性質の大きさが,現在の素粒子物理学の基本である標準モデルの予測からずれていることを観測したと発表した。 標準モデルは宇宙を形作る素粒子や力を驚 … 続きを読む

カテゴリ 2021年7月号, 記事

動き出した米国の探索実験

ニュートリノと呼ばれる素粒子には電子型とミュー型,タウ型の3つの種類(フレーバー)があることが知られている。しかし1990年代以降,いくつかの実験で,第4のニュートリノ「ステライル型」の兆候が見つかっている。既知の3種類 … 続きを読む

カテゴリ 2020年11月号, 記事

クォークの世界を探る新加速器EIC計画

原子核の陽子や中性子は質量とスピンをどこから得ているのか? 意外なことに,よくわかっていない。これらの性質は,構成粒子であるクォークとグルーオンが複雑な相互作用を通じて結びつくなかで生み出されるようだ。その仕組みを理解す … 続きを読む

カテゴリ 2019年9月号, 記事

変容する暗黒エネルギー 超弦理論が示す新たな予想

宇宙の加速膨張をもたらす暗黒エネルギーはエネルギー密度が時間変化しないアインシュタインの「宇宙項」のような存在だと考えられている。ところが超弦理論の研究から,暗黒エネルギーの密度は時間変化するとの予想が得られ,賛否両論を … 続きを読む

カテゴリ 2019年5月号, 記事

特集:宇宙の暗黒問題

夜空を見上げるとたくさんの星や銀河が輝いているが,宇宙の主役はそうした天体ではない。真の主役は「暗黒」という言葉が冠された2つの正体不明の存在だ。「暗黒エネルギー」と「暗黒物質」と呼ばれる。時空に存在する全てのものはエネ … 続きを読む

カテゴリ 2019年5月号, 記事

ILC計画正念場

次世代の超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」を日本主導で東北地方の北上山地の地下に建設する計画が検討されているが,昨冬,計画が大幅見直しされた。大型ハドロン衝突型加速器LHCの実験の進展を受け,万物に質量を与え … 続きを読む

カテゴリ 2018年9月号, 記事

Measuring Beauty / ビューティー粒子の崩壊を追え

It is unusual for TV news to open with a story about physics, but it happened on July 4, 2012, when all around the world stations chose to devote prime time to breaking news from Geneva: a search of a … 続きを読む

カテゴリ 2018年6月号, 英語で読む日経サイエンス

スーパーKEKB始動

素粒子物理の現在の枠組み「標準モデル」を超えた「ポスト標準モデル」の探索が日本でも本格的に始まる。「スーパーKEKB」加速器を用いた「BelleⅡ実験」で,標準モデルを構成する小林・益川理論を検証したKEKB加速器による … 続きを読む

カテゴリ 2018年6月号, 記事

ビューティー粒子の崩壊を追え

欧州合同原子核研究機構(CERN)の大型ハドロン衝突型加速器LHCで行われているLHCb実験は,未発見の粒子を探索している。極微の世界の物理について新たな真実を明らかにする可能性のある粒子だ。LHCb実験ではそうした新粒 … 続きを読む

カテゴリ 2018年6月号, 記事

特集 ポスト標準モデルへの手がかり

素粒子物理の枠組みである「標準モデル」は,粒子と反粒子の微妙な違いを説明する「小林・益川理論」と,万物に質量を与える「ヒッグス機構」の正しさが大型加速器を用いた実験で認められたことで最終的に確証された。しかし,標準モデル … 続きを読む

カテゴリ 2018年6月号, 記事

梶田隆章が語る研究展望

ニュートリノ物理学が大きく前進し始めたのは1998年,ニュートリノが飛行中に種類を変える「ニュートリノ振動」がスーパーカミオカンデで発見されてからだ。以来約20年,ニュートリノ振動を“探針”として使う実験で,ニュートリノ … 続きを読む

カテゴリ 2017年12月号, 記事

日本のハイパーカミオカンデ始動へ

「カミオカンデ」「スーパーカミオカンデ」で世界のニュートリノ研究をリードしてきた日本で,それらに続く第3世代の実験施設「ハイパーカミオカンデ」の計画が固まった。早期着工が期待されている。 ニュートリノが飛行中に種類を変え … 続きを読む

カテゴリ 2017年12月号, 記事