タグ : 神経科学

The Brain and Long COVID / コロナ後遺症 脳神経への深刻なダメージ

Tara Ghormley has always been an overachiever. She finished at the top of her class in high school, graduated summa cum laude from college and earned top honors in veterinary school. She went on to co … 続きを読む

カテゴリ 2023年5月号, 英語で読む日経サイエンス

コロナ後遺症 脳神経への深刻なダメージ

ゴームリー(Tara Ghormley)は頑張り屋さんだ。高校時代の成績はクラスで一番,大学の学部を最優等で終え,獣医学の専門課程でも優等生だった。厳格な訓練をこなして獣医内科の専門医として立派なキャリアを築いてきた。だ … 続きを読む

カテゴリ 2023年5月号, 記事

コロナ禍で増えた心の病 モラルインジャリー

「モラルインジャリー(道徳的負傷)」とは良心に大きく反する状況や,自身の核となる価値観を脅かす状況に直面したときに生じる特別なトラウマを指す。この問題に苦しむ人々は,罪悪感や怒り,そして自分自身や他者を許せないという痛切 … 続きを読む

カテゴリ 2023年4月号, 記事

昏睡状態の隠れた意識 「対話」で目覚めた患者

医療チームは病床のマズルケビッチ(Maria Mazurkevich)を囲んで彼女を注視したが,何の反応もなかった。30歳のマズルケビッチは7月のうだるように暑い日にコロンビア大学附属ニューヨーク・プレスビテリアン病院に … 続きを読む

カテゴリ 2023年4月号, 記事

子育て支援の神経科学

子ども時代の最初の数年間はチャンスに満ちている。子どもの脳が体験を最も柔軟に受け入れ,可塑性に富んでいるのが,この最初の重要な時期だ。脳の成長の85%は生まれてから3歳までの間に起こる。この時期には毎秒100万個の神経接 … 続きを読む

カテゴリ 2023年3月号, 記事

記憶の脳波〜日経サイエンス2022年12月号より

睡眠時の脳波が個別の学習と結びつけられた 睡眠中の脳に生じる「睡眠紡錘波」という特徴的な脳波は長い間,最近に形成された記憶全般の強化と関連づけられてきた。新たな研究は,この電気活動の高まりを覚醒時の個別の学習行動と結びつ … 続きを読む

カテゴリ 2022年12月号, SCOPE & ADVANCE

幻の指〜日経サイエンス2022年7月号より

6本目の指を生む異様な錯覚   脳にはその人の体についての地図があり,特定の身体部位の知覚や制御を専門とするニューロンが存在する。だが近年の研究によると,この表象には変更の余地がかなりあるらしい。2016年のあ … 続きを読む

カテゴリ 2022年7月号, SCOPE & ADVANCE

痛みが美味しさに変わるメカニズム

2021年10月。この年のノーベル生理学・医学賞の受賞者のもとに,色とりどりのタバスコソースのセットが届けられた。ファミリーレストランで見かけるような,卓上サイズのビンが化粧箱に並んで入っている。お祝いの品ならもっと豪華 … 続きを読む

カテゴリ 2022年5月号, 記事

なぜ記憶は失われるのか見えてきた脳回路の変調

私の祖母はアルツハイマー病だった。小学校教諭として長年働き,とても朗らかな人であったが,70歳代後半になって物覚えが悪くなった。あるとき,自分が置いたのとは違う場所に財布がある,あなたお金取ったでしょう!と言いだした。自 … 続きを読む

カテゴリ 2022年2月号, 記事

血液脳関門の破れがもたらす認知症

脳内の血管には特殊な細胞が密着結合してできた“壁”があり「血液脳関門」と呼ばれている。壁といっても機能的にはフィルターに近く,血液中の酸素や重要な栄養素を脳細胞に到達させる一方,神経細胞を傷つける恐れのある病原体や特定の … 続きを読む

カテゴリ 2022年2月号, 記事

特集:アルツハイマー病の意外な引き金

認知症を引き起こすアルツハイマー病。脳にアミロイドという異常なタンパク質が蓄積するために神経細胞が死滅することによって起きると考えられ,このタンパク質を除去する治療薬の開発が進んできた。だがその期待は外れ,病気の進行を食 … 続きを読む

カテゴリ 2022年2月号, 記事

The Stuttering Mind / 吃音症はなぜ起こるのか 神経科学が示す治療の糸口

Lee Reeves always wanted to be a veterinarian. When he was in high school in the Washington, D.C., suburbs, he went to an animal hospital near his house on a busy Saturday morning to apply for a job. … 続きを読む

カテゴリ 2022年1月号, 英語で読む日経サイエンス

吃音症はなぜ起こるのか

吃音は何千年も前から認識されており,全ての言語と文化で見られる。米大統領のバイデンをはじめ,吃音のあった有名人は多数いる。古代ギリシャの雄弁家デモステネスは言葉がつっかえないようにするために小石を口に入れて練習した。20 … 続きを読む

カテゴリ 2022年1月号, 記事

温度受容体と触覚受容体の発見

 2021年のノーベル生理学・医学賞は,温度受容体および触覚受容体を発見した功績で,米カリフォルニア大学サンフランシスコ校のジュリアス(David Julius)と,米スクリプス研究所のパタプティアン(Ardem Pat … 続きを読む

カテゴリ 2021年12月号, 記事

感覚経験は脳のどこで生まれるのか 電気刺激で意識を探る

 次の体験談について考えてみよう。 ●数km先に嵐が見え,同じ方向にある丘を越えなくてはならない。「嵐の中,果たして丘を越えられるだろうか」と自問する。 ●黒い背景に白い点々が見え,夜空の 星を見上げているような感じだ。 … 続きを読む

カテゴリ 2021年12月号, 記事