タグ : 相対性理論

「時空の創発」って どういうこと? 細谷曉夫氏に聞く

時空は量子もつれから創発する(2022年6月号「創発する時空」)。と言われても,どういう話なのか想像もつかない,という人は多いだろう。 量子もつれといえば,互いに遠く離れた光子や電子どうしの性質が連動して変化する不思議な … 続きを読む

カテゴリ 2022年6月号, 記事

創発する時空  量子情報がもたらしたパラダイム

物理学において,重力を説明する最善の理論は一般相対性理論だ。アインシュタインが,空間と時間が物質によってどのように歪むかを記述した有名な理論である。それ以外のすべてを最もよく説明するのが量子力学で,物質やエネルギー,素粒 … 続きを読む

カテゴリ 2022年6月号, 記事

真空エネルギーと暗黒エネルギーは折り合えるか

宇宙の加速膨張が約20年前に見いだされ,斥力を及ぼす暗黒エネルギーが宇宙に満ちていることが明らかになった。 暗黒エネルギーは一般相対論ではアインシュタインが導入した宇宙定数として,量子力学では理論的に存在が予想される真空 … 続きを読む

カテゴリ 2021年4月号, 記事

ホログラフィー原理を解く

ブラックホールが持つエントロピーの奇妙な性質にヒントを得て,「ホログラフィー原理」が提唱された。重力を含まない2次元空間から,重力を含む3次元空間が生み出されるという考えだ。超弦理論の研究でホログラフィー原理のモデル,「 … 続きを読む

カテゴリ 2017年1月号, 記事

ワームホールと量子もつれ 量子時空の謎

量子物理学の法則によると,距離を隔てた2つの物体が「量子もつれ」という関係になる場合がある。両者を物理的に結びつけているものが存在しないにもかかわらず,一方に対してなされた行為が他方に影響する。一方,時空の幾何構造を記述 … 続きを読む

カテゴリ 2017年1月号, 記事

ブラックホールで一般相対論を検証

 一般相対性理論は数々の検証に耐えてきたが,ブラックホールの縁など重力が極めて強い場所での検証は行われていない。近々,天の川銀河の中心にある巨大ブラックホールの事象の地平面を観測するプロジェクトがスタート,そうした検証が … 続きを読む

カテゴリ 2015年12月号, 記事

時間は実在するか?

 時間は過去から現在,未来へととめどなく流れていく。過去は変えられず,未来は決まっていない。そして私たちは現在を生きている──それが私たちの「時間」についての日常感覚だ。    だがそうした日常的な「時間」は, … 続きを読む

カテゴリ 2010年9月号, 記事

物理学を認識論にする

 今の物理学は,神の目線でできている。宇宙全体をあたかも外から見ているかのように,第三者的に記述する。宇宙物理学者の細谷暁夫は,そこに疑問を投げかける。「我々は宇宙の中にいる。宇宙を外から見るのではなく,まず宇宙を我々と … 続きを読む

カテゴリ 2010年4月号, 記事

相対論と量子論をつなぐ ブラックスター

 アインシュタインの一般相対性理論が予言する時空の構造「ブラックホール」は,今や誰もが知る存在となった。ブラックホールに落ちたら最後,そこから脱出することはできず,こっぱみじんにされてしまう。しかし,一般相対性理論はブラ … 続きを読む

カテゴリ 2010年2月号, 記事

曲がった時空の泳ぎ方

 アインシュタインの一般相対性理論によると,物質やエネルギーの存在によってその周囲の時空は歪められる。そんな曲がった空間では,空っぽの真空でも“泳いで”移動できることがわかった。掻いて押せる水のようなものはなくても,腕と … 続きを読む

カテゴリ 2009年11月号, 記事

量子もつれが相対論を脅かす

 私たちが経験から知っているように,この宇宙で私たちが直接に影響を及ぼすことのできる物体は直接触れているものだけだ。しかし量子力学によると,「量子もつれ」という性質がもたらす遠隔作用が存在し,2つの粒子が何の媒介もなしに … 続きを読む

カテゴリ 2009年6月号, 記事

自己組織化する量子宇宙

 時間や空間はどのように現れたのだろうか? どのように4次元時空は形づくられ,私たちの世界の舞台となったのだろうか? その時空は,非常に小さなスケールではどのようにみえるのだろうか? こうした疑問の数々は「量子重力理論」 … 続きを読む

カテゴリ 2008年10月号, 記事

ビッグバンをめぐる6つの誤解

 ビッグバンとともに宇宙が誕生したとき,どこかで何かが爆発したのだろうか?そんな風に考える人が多いが,あいにく大間違いだ。そもそも宇宙が膨張するとは,いったい何を意味しているのだろう。    宇宙膨張は現代科学 … 続きを読む

カテゴリ 2005年6月号, 記事

残された謎 宇宙定数の正体を追え

 宇宙の膨張が加速していることが近年になってわかり,長く忘れられていた「宇宙項(宇宙定数)」が物理学の世界に復活した。宇宙項はアインシュタイン(Albert Einstein)が導入し,後に否定したものだ。復活した宇宙項 … 続きを読む

カテゴリ 2004年12月号, 記事

相対論の破れを観測せよ

 特殊相対性理論は物理学の理論の中で最も基本的であるとともに,裏付けの取れた理論だ。しかし,量子力学と重力などの力を統合する理論によると,相対論がわずかに破れている可能性がある。この破れを発見しようと,数多くの実験が進め … 続きを読む

カテゴリ 2004年12月号, 記事