タグ : 生物学
動物の発生で働く細胞のコンパス 平面内細胞極性
動物の身体を構成している細胞はみな,自分が身体の他の部分に対してどちらを向いているかを知っている必要がある。でないと,身体を構成する複雑な組織や器官が適切に組み上がらない。個々の細胞が独自のコンパスを装備しているはずだ。 … 続きを読む
CRISPRと「組み換え」作物 バイオ農業の行方
新たに開発されたCRISPR(クリスパー)という遺伝子編集技術によって,これまでにない精度で生物のゲノムを改変できるようになった。操作が簡単で費用もかからないので,農業関連の大企業だけでなく小さなベンチャー企業でも,この … 続きを読む
細菌も電気通信で“会話” 〜日経サイエンス2016年5月号より
脳細胞と同様に電気信号を利用している 細菌は太古からいる生物だが,「原始的」と呼ぶのはよそう。細菌は単細胞であるにもかかわらず,集団行動が可能だ。隣の仲間と栄養を分け合い,仲間に合わせて動き,コロニー全体 … 続きを読む
転移するがん細胞は増殖しない〜日経サイエンス2016年3月号より
がん治療に新たな視点 悪性のがん細胞はじっとしていない。転移する。つまりもとの場所から移動し,体内の別の場所に新たな腫瘍を作り出す。ひとたび広がると,根治は難しい。 最近の発生生物学の研究から … 続きを読む
南極の氷下の闇に生物!
去る1月,南極ロス棚氷の付け根に深さ740mの縦穴が掘られ,氷の下で陸地が海と接している領域が調べられた。縦穴から送り込まれた無人機は,氷の下にある厚みわずか10mの深海に,バターナイフくらいの大きさをした半透明の魚など … 続きを読む
Cellular Small Talk / ギャップ結合 聞こえてきた細胞の会話
Like people who share news via Twitter, Facebook and LinkedIn, cells, too, make use of multiple modes of information exchange. Some send out hormones, which travel far and wide via the bloodstream; ot … 続きを読む
カテゴリ 2015年9月号, 英語で読む日経サイエンス
ギャップ結合 聞こえてきた細胞の会話
私たちの体を構成する細胞どうしは様々な方法で情報交換している。血流に乗って伝わるホルモンはその一例だ。神経細胞は化学物質の一種を介して情報を伝える。これらとは別に,ほぼすべての細胞は,自分の内部と隣の細胞の内部を直接つな … 続きを読む
A New Kind of Inheritance / 遺伝するエピジェネティック変異
When my kids were born, about 30 years ago, I knew they had inherited about half their DNA from me. At the time, the transfer of DNA from sperm or egg to an embryo was thought to be the only way that … 続きを読む
カテゴリ 2015年7月号, 英語で読む日経サイエンス
遺伝するエピジェネティック変異
現在の遺伝学で注目されているのは,DNAや染色体中のタンパク質に結合した化学分子など,DNA配列とは別に記録されている「エピジェネティック」な要因が遺伝子の活性に及ぼす影響だ。エピジェネティックな標識のほとんどは受胎後 … 続きを読む
脳を操る寄生生物 トキソプラズマ
トキソプラズマという原生生物に寄生されたネズミは奇妙なことにネコを怖がらなくなり,簡単に餌食になってしまう。この結果,トキソプラズマはまんまと最終宿主のネコに入って増殖するのだ。近年の研究で,この寄生生物がネズミの脳を操 … 続きを読む
体のあちこちで働く末梢時計
多くの生物は1日24時間の概日リズムに従っている。脳の「視交叉上核」にある生物時計が多くのプロセスを調節していることが知られているが,ここ数年で,肝臓や膵臓などの組織にも局所的な時計が見つかった。食事や睡眠のタイミング … 続きを読む
ミトコンドリアの起源に新説〜日経サイエンス2015年4月号より
リケッチアが祖先である可能性が浮上 ミトコンドリアは「細胞のエネルギー生産装置」として中学生でも知っている小器官で,その起源は約20億年前にさかのぼる。このエネルギー生産装置が発見されたのは19世紀だが, … 続きを読む