タグ : 生態学
地下深くの岩清水〜日経サイエンス2022年3月号より
樹木の根は岩盤にまで侵入して水分を得ている場合が多い 樹木の根が軟らかな土壌の下まで伸び,硬い岩盤に入り込むことがある。そうした事例の報告は昔からあったが,極めてまれだったため,単なる例外と見なされていた。 … 続きを読む
カテゴリ 2022年3月号, SCOPE & ADVANCE
海鳥のホットスポット〜日経サイエンス2022年2月号より
北大西洋の食物豊富な海域に年間数百万羽の渡り鳥が集まる スコットランドとバミューダ諸島の中ほどに,はるか遠くから毎年何百万羽もの海鳥を引き寄せる海域がある。過去数十年分の追跡データを用いた最近の研究によって … 続きを読む
カテゴリ 2022年2月号, SCOPE & ADVANCE
虫の足をすくうシワ〜日経サイエンス2021年4月号より
植物の葉に興味深い防虫機構を発見 植物は葉を食べる腹ぺこの昆虫を撃退するために驚くほど多様な戦略を進化させた。嫌な味がする毒物やねばねばの樹脂,鋭いとげなどがよく知られているが,先ごろ別の新たな防御策が発見された。葉の表 … 続きを読む
カテゴリ 2021年4月号, SCOPE & ADVANCE
Animals Apart / 動物のソーシャル・ディスタンシング
On a shallow reef in the Florida Keys, a young Caribbean spiny lobster returns from a night of foraging for tasty mollusks and enters its narrow den. Lobsters usually share these rocky crevices, and t … 続きを読む
カテゴリ 2020年10月号, 英語で読む日経サイエンス
動物のソーシャル・ディスタンシング
新型コロナウイルス感染症の拡大抑制策として実施されたソーシャル・ディスタンシングは不自然でつらく感じられたかもしれないが,自然界では昆虫から魚,鳥,哺乳類まで多くの動物が致死的な病気の広がりを抑えるために行動を様々に変え … 続きを読む
デルタ地帯の行方〜日経サイエンス2020年7月号より
過去数十年で拡大したが… 地球の河川にできるデルタ(三角州)には昔から重要な港や湿地がある。海面上昇にもかかわらず,経済的にも生態学的にも重要なこれらのデルタがここ数十年で全体として拡大していることがわかっ … 続きを読む
カテゴリ 2020年7月号, SCOPE & ADVANCE
旅する蝶 オオカバマダラ激減の真相
毎年,何百万匹ものオオカバマダラが越冬地であるメキシコから夏の繁殖地である米国東部やカナダまで旅をする。この個体群の冬の個体数は激減しており,その原因は除草剤にあると考えられていた。オオカバマダラの繁殖に欠かせない植物 … 続きを読む
抗生物質に新たな問題〜日経サイエンス2020年5月号より
ウシへの投与が炭素循環に影響する BobMacInnes 抗生物質が初めて家畜に用いられた1940年代半ば以降,その妥当性をめぐって議論が続いている。昨年12月のEcology Letters誌に掲載された … 続きを読む
カテゴリ 2020年5月号, SCOPE & ADVANCE
足跡プールが育む小動物〜日経サイエンス2019年11月号より
カエルはゾウの足跡のなかで次世代へ命をつないでいる 爬虫両生類学者のプラット(Steven Platt)は,2016年の乾期にミャンマー(旧ビルマ)で行った調査で雨期には冠水していたネヤイン湿地を踏査してい … 続きを読む
カテゴリ 2019年11月号, SCOPE & ADVANCE
紫外線照明で衝突防止〜日経サイエンス2019年10月号より
鳥と送電線の衝突を防ぐ巧みな考案 人間の活動は環境汚染から建造物まで様々な要因によって,野生動物の命をかつてないスピードで奪っている。一部の鳥は夜間に送電線と衝突することで個体数をかなり減らしている。そこで … 続きを読む
カテゴリ 2019年10月号, SCOPE & ADVANCE
グランドキャニオンの生態系 回復への道
コロラド川をせき止めているダムからの放流量が絶えず変化することで,下流のグランドキャニオンの生態系が悪影響を受けてきた。水力発電を妨げることなく生態系の健康を回復させる方法が探られている。
シカとコウモリの共生関係〜日経サイエンス2019年8月号より
サシバエ防除でどちらもハッピー 防虫剤を忘れたらどうする? ミネソタ州の一部のシカは,伝染病をもたらすサシバエの大群をコウモリに食べてもらう。これまで知られていなかったこの共生関係は,オジロジカと未同定種の … 続きを読む
カテゴリ 2019年8月号, SCOPE & ADVANCE
シロアリとフェアリーサークル
シロアリは巣の近くの土壌を肥やして栄養価の高い植生を生み出し,それを通じて様々な動物を支えている。詳しいメカニズムは不明だったが,数理生態学の手法を用いてこの影響を示す数理モデルが作られた。シロアリは地形に大規模スケール … 続きを読む
温暖化で小さくなる動物
太古の化石記録から,環境が温暖化すると動物は小型化することが示されている。地球温暖化が進む現在,魚やヘビ,ヒツジ,チョウ,齧歯(げっし)類などに同様の小型化が見られる。原因は謎だったが,温度に応じて動物の代謝が変わった結 … 続きを読む
脱水状態の蚊はよく刺す〜日経サイエンス2018年10月号より
吸った血で渇きをいやしているようだ 蚊は世界で最も致死的な動物だ。伝染病を媒介することで,毎年世界で何十万人もの命を奪っている。メスの蚊だけが刺し,その血液のタンパク質を使って卵を作る。だが,この血液は暑く … 続きを読む
カテゴリ 2018年10月号, SCOPE & ADVANCE