タグ : 生化学
タンパク質を語る言語
自然現象を相手にする生命科学は一見ChatGPTのような言語処理とは何の関係もなさそうな学問領域だ。しかし今,タンパク質の構造や機能を予測する様々なタイプの「タンパク質言語モデル」が登場している。このツールは研究者が望み … 続きを読む
細菌の助けで核のゴミを処理〜日経サイエンス2022年2月号より
放射性廃棄物処理に役立ちそう 原子炉内の核分裂によって生じる放射性金属は非常に危険なため,多大な費用と労力をかけて地中深くに数千年にわたって隔離貯蔵しなければならない。だが,Journal of the A … 続きを読む
カテゴリ 2022年2月号, SCOPE & ADVANCE
Life, New and Improved / タンパク質工学の新潮流 ワクチンや抗体医薬を自由に設計する
Late on a Friday night in April 2020, Lexi Walls was alone in her laboratory at the University of Washington, waiting nervously for the results of the most important experiment of her life. Walls, a y … 続きを読む
カテゴリ 2021年12月号, 英語で読む日経サイエンス
タンパク質工学の新潮流 ワクチンや抗体医薬を自由に設計する
2020年4月のある金曜日の夜遅く,ウォールズ(Lexi Walls)はワシントン大学(シアトル)の研究室にひとり居残り,これまでの人生で最も重要な実験の結果を落ち着かない気持ちで待っていた。コロナウイルスが専門のこの … 続きを読む
多様なDNAカッター〜日経サイエンス2021年4月号より
新たに数十種のCas9がリストアップされた ゲノム編集の選択肢が広がりそうだ DNA編集ツールCRISPR-Cas9は遺伝子や遺伝疾患の研究に革命を起こしている。大半の研究者が使っているCas9タンパク質は化膿連鎖球菌( … 続きを読む
カテゴリ 2021年4月号, SCOPE & ADVANCE
サソリ毒の秘密〜日経サイエンス2019年12月号より
危険な感染症の治療に使えそう サソリを有益な動物だと思うことはまずない。だが,この蛛形類(クモの仲間)の毒から,ブドウ球菌や薬剤耐性結核菌の感染治療に有望な2種類の化合物が新たに分離された。 … 続きを読む
カテゴリ 2019年12月号, SCOPE & ADVANCE
フェイク尿の問題〜日経サイエンス2019年4月号より
偽物の尿サンプルを見破るには… 困ったことに,米国では詐欺師が医師をだましてヒドロコドンなどの鎮痛剤を処方してもらうために,商業的に売られている偽の尿が使われている。そうして得た薬は詐欺師が自分で乱用する … 続きを読む
カテゴリ 2019年4月号, SCOPE & ADVANCE
生命はいかに生まれたか?
地球生命の存在は幸運な偶然なのか,それとも自然法則の必然の結果か? 新たに生まれた惑星に生命が出現するのは容易なことなのか,それともおよそ起こりそうにない事象が重なった末の奇跡的な結果なのか? 天文学から惑星科学,化学 … 続きを読む
The War on Slime / バイオフィルムを退治する
I love Yellowstone National Park. I have visited countries as far east as Japan, followed the footsteps of Romans, looked up at the Leaning Tower of Pisa, experienced volcanoes from afar and close up, … 続きを読む
カテゴリ 2018年3月号, 英語で読む日経サイエンス
バイオフィルムを退治する
細菌の集団はゼリー状の「バイオフィルム」を形成して自分たちを包み,身を守っている。排水管についたヌメリなどがバイオフィルムの例だが,体内や医療器具にバイオフィルムができてしまうと抗菌薬が効かなくなり,慢性感染症を起こす原 … 続きを読む
煙くさいワイン〜日経サイエンス2018年2月号より
山火事の煙がブドウを損なってワインの風味を落とすまで Nagarjun Kandukuru 火であぶったオーク樽のなかで熟成させたワインは,かすかな煙の香りがしてとてもおいしい。だが煙のにおいが強すぎると風 … 続きを読む
カテゴリ 2018年2月号, SCOPE & ADVANCE
心臓の凍結防止〜日経サイエンス2018年1月号より
北極の生物にヒントを得た化合物で移植用臓器を長持ちさせる試み 生体組織を氷点下の温度に長時間さらすと,修復不可能な損傷が生じる。水分が小さな氷結晶に集中して細胞を破壊し,提供された臓器は移植に適さなくなる。 … 続きを読む
カテゴリ 2018年1月号, SCOPE & ADVANCE
プラスチックを食べる虫〜日経サイエンス2017年10月号より
ハチノスツヅリガの幼虫はポリエチレンを食べて分解する 世界で毎年3億トン以上のプラスチックが生産されている。そのほぼ半分がゴミ埋め立て処分場に行き着き,1200万トンは海を汚染している。いまのところプラスチ … 続きを読む
カテゴリ 2017年10月号, SCOPE & ADVANCE
ノーベル賞受賞者が書いた人体の働き
今年もノーベル賞の発表が近づいてきた。栄冠を射止めるのは誰か,日本人の受賞はあるのか,あれこれ予想するのも悪くはないが,ここは少し落ち着いて賞に残る現代科学の軌跡を振り返ってみよう。SCIENTIFIC AMERICAN … 続きを読む
シャーレに生える毛髪〜日経サイエンス2014年5月号より
実験室育ちの毛で育毛剤をテスト 英国にいる細胞生物学者のトービン(Desmond Tobin)は毎日,美容整形手術を受けた患者から臓器を採取している。ただし彼が求めているのは腎臓など人体に必須の臓器ではな … 続きを読む
カテゴリ 2014年5月号, SCOPE & ADVANCE