タグ : 物理学
アイスキューブ 南極でニュートリノを捉える
アイスキューブは南極点の氷床深部に建設されたニュートリノ観測施設だ。ニュートリノは物質粒子とほとんど相互作用しないので,通常は氷床中を素通りするが,氷を構成する原子核と,ごくまれに反応して発光現象が起きる。アイスキュー … 続きを読む
ブラックホールで一般相対論を検証
一般相対性理論は数々の検証に耐えてきたが,ブラックホールの縁など重力が極めて強い場所での検証は行われていない。近々,天の川銀河の中心にある巨大ブラックホールの事象の地平面を観測するプロジェクトがスタート,そうした検証が … 続きを読む
思考実験 物理学者の心の旅
アインシュタインの不朽の貢献の1つは思考実験を活用したことだ。落下するエレベーターについての洞察が一般相対論につながった。現在の理論物理学における最重要問題のいくつかにはブラックホールに関する思考実験が必要だ。だが問題も … 続きを読む
特集:一般相対論100年
1915年12月2日に発表された「重力場の方程式」は当初,学界以外ではほとんど注目されなかった。数年後,アーサー・エディントンが率いた日食観測隊が,この理論を一夜にして有名にする観測を行った。100年前に登場したこの一般 … 続きを読む
ニュートリノの質量の発見(再録)
神岡鉱山にある東京大学宇宙線研究所の実験施設スーパーカミオカンデが1996年に稼働,自然界のニュートリノを約2年間観測した結果,ニュートリノが質量を持つことで起こる「ニュートリノ振動」という現象が捉えられた。この画期的発 … 続きを読む
微小な質量の巨大なインパクト
東京大学宇宙線研究所長の梶田隆章博士がニュートリノの研究でノーベル物理学賞を受賞する。原子核の反応で生じるニュートリノは幽霊のような素粒子だ。物質を構成する粒子グループに属するが,他の物質粒子とほとんど相互作用しない。そ … 続きを読む
緊急特集 ノーベル賞ダブル受賞!
天と地を見つめてきた2人の日本の研究者にノーベル賞がもたらされた。天を見つめてきたのは物理学賞受賞の梶田隆章博士。大気上層で生じて地表に降り注ぎ,岩盤を通り抜けてくる幽霊のような素粒子ニュートリノを観測。ニュートリノが飛 … 続きを読む
ペンタクォーク確認〜日経サイエンス2015年11月号より
LHCの実験データを解析した結果,5個のクォークでできた粒子が浮かび上がった ジュネーブ近郊にある大型ハドロン衝突型加速器LHCの内部では近年,かのヒッグス粒子をはじめ実に様々な新粒子が生成された。そうした … 続きを読む
カテゴリ 2015年11月号, SCOPE & ADVANCE
有力10テーマはこれだ!
日本経済新聞の科学技術担当記者と本誌編集部が選んだノーベル賞の有力10テーマを紹介する。テーマは大きく2タイプに分かれる。1つは私たちの世界観を覆すような自然界(宇宙や物質,生命)の現象の発見や,人類社会に大きな恩恵をも … 続きを読む
ノーベル賞受賞者に聞く注目分野
今年もノーベル賞の季節がやってきた。どんな研究業績が対象になり,3人の受賞枠に誰が選ばれるのか。9月から10月初めにかけて大手の学術情報企業や内外のメディアが予想を発表,研究者や個人はブログなどで賞の行方を占う。自然科学 … 続きを読む
The Glue That Binds Us / 支配者グルーオンの謎
The ancient Greeks believed atoms were the smallest bits of matter in the universe. Then scientists in the 20th century split the atom, yielding tinier ingredients: protons, neutrons and electrons. Pr … 続きを読む
カテゴリ 2015年8月号, 英語で読む日経サイエンス
暗黒物質探索に見えた手がかり〜日経サイエンス2015年8月号より
初の前向きな兆候がとらえられた 宇宙には見ることも触れることもできない暗黒物質(ダークマター)があって,他の物体を引き寄せる重力によってのみ,その存在を示している。この謎の物質の正体を探る過去数十年の試みは … 続きを読む
カテゴリ 2015年8月号, SCOPE & ADVANCE
時空の終端 ファイアウォール
ブラックホールから粒子が漏れ出すというホーキングの発見は,物理学の理解に残るギャップを露呈した。この「ホーキング放射」はブラックホール内部で情報が破壊されることを意味するように思える。しかし,量子力学は情報の消失を禁じ … 続きを読む
ステライルニュートリノ見つからず〜日経サイエンス2015年3月号より
中国で進む最新の検出実験は空振り ニュートリノには電子型とミュー型,タウ型という3つの種類(フレーバー)がある。だが物理学者はほかに別の種類が存在する可能性があって,それらは奇妙なものだろうと疑っている。他 … 続きを読む
カテゴリ 2015年3月号, SCOPE & ADVANCE
実現した青色の高輝度発光ダイオード(再録)
2014年ノーベル物理学賞受賞が決まった中村修二・カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授が高輝度青色LEDの開発に成功したのは1993年。当時日亜化学工業の主幹研究員だった中村氏はその翌年,本誌1994年10月号に開発 … 続きを読む