タグ : 物理学

ファインマンを越えて 新アプローチで探る究極理論

 現代物理学の究極の目標は万物を1つの理論体系で説明すること。万物は4つの力で相互に関係づけられている。これらのうち電磁気力と原子核内部で働く2つの力は量子力学の枠組みで理解されており,唯一の仲間はずれが重力だ。だから重 … 続きを読む

カテゴリ 2012年7月号, 記事

超弦理論で世界の成り立ちを探る:大栗博司

  相対性理論と量子力学を統一する最有力理論と目される「超弦理論」 この超弦理論の9次元世界と実世界の新たな結びつきを発見し 超ミクロのブラックホールにまつわる難問を解き明かした    万物の理論の最 … 続きを読む

カテゴリ 2012年6月号, 記事

時間の穴に隠す〜日経サイエンス2012年5月号より

ある瞬間だけ物体を見えなくする新種の“隠れ蓑”    空間内のある特定の領域の周りで光の経路を巧みに変えて,領域内の物体を実質的に見えなくする――物理学者たちはそんな“透明隠れ蓑”の改良に数年前から取り組んでき … 続きを読む

カテゴリ 2012年5月号, SCOPE & ADVANCE

ホログラフィック宇宙を検証する

 物質を細かく刻んでいくと分子,原子,素粒子と次第に小さくなって,今のところ基本粒子(電子やクォークなど)はそれ以上分割できないと考えられている。もしかしたら時空そのものも,細かく刻んでいくと,それ以上は分割不可能な単位 … 続きを読む

カテゴリ 2012年5月号, 記事

もつれたダイヤ〜日経サイエンス2012年4月号より

2個が1個のように振動する    素敵なイヤリングのセットなど,ダイヤモンドはペアで使われることが多いが,物理学者たちは最近の実験で,15cm離れた2個のダイヤモンドを「量子もつれ状態」にすることに成功した。量 … 続きを読む

カテゴリ 2012年4月号, SCOPE & ADVANCE

ブロッケン現象の科学

 太陽を背にして,山の上や飛行機から雲を見下ろすと,運がよければ,雲に映った影の周りに多色の輝くリングを見ることができる。「ブロッケン現象」だ。この輝くリングは虹と同様,雲を構成している小さな水滴が作り出している。ただ, … 続きを読む

カテゴリ 2012年4月号, 記事

超光速ニュートリノが疑わしいわけ〜日経サイエンス2012年1月号より

多くの物理学者が懐疑的にみている    素粒子ニュートリノがアインシュタインの特殊相対性理論に反して超光速で移動している可能性があるとの結果が,去る9月に発表された。OPERAと呼ぶ国際共同実験チームが,スイス … 続きを読む

カテゴリ 2012年1月号, SCOPE & ADVANCE

Does the Multiverse Really Exist? / マルチバースは実在するのか?

In the past decade an extraordinary claim has captivated cosmologists: that the expanding universe we see around us is not the only one; that billions of other universes are out there, too. There is n … 続きを読む

カテゴリ 2011年12月号, 英語で読む日経サイエンス

反逆児サスキンドに聞く 物理で実在は語れるか?

 スタンフォード大学のサスキンド博士は「ひも理論」のパイオニアで,その研究のなかでマルチバースの概念に行き着いた。だが,この世界を数学的に可能な唯一の世界として説明するという物理学者の夢はかなわないという。実在を述べる方 … 続きを読む

カテゴリ 2011年12月号, 記事

特集:実在とは何か?

 物質をどんどん細かく分けていくと分子や原子が立ち現れ,それらはさらに微細な基本粒子からなっている──私たちが当然のように受け入れている世界観だ。肉眼で原子や素粒子を見ることはできなくても,これらはリアリティーを備えた存 … 続きを読む

カテゴリ 2011年12月号, 記事

細部まで写るX線写真〜日経サイエンス2011年11月号より

「位相コントラスト法」という技法で在来の線源でもはっきりと    旅行カバンに隠された爆弾から乳がんまで,X線は何でも見つけることができるが,従来法は画像が不鮮明で,重要な情報を見逃している恐れもある。これに対 … 続きを読む

カテゴリ 2011年11月号, SCOPE & ADVANCE

Waiting for the Higgs / さよならテバトロン

Underneath a relict patch of Illinois prairie, complete with a small herd of grazing buffalo, protons and antiprotons whiz along in opposite paths around a four-mile-long tunnel. And every second, hun … 続きを読む

カテゴリ 2011年11月号, 英語で読む日経サイエンス

さよならテバトロン

 素粒子物理学の実験研究の世界で30年近くの長きにわたって君臨した米国の巨大加速器テバトロンが9月末で運転を終える。テバトロンは素粒子論の基本的枠組み「標準モデル」の完全実証を目論んで建設された。最初のターゲットは,小林 … 続きを読む

カテゴリ 2011年11月号, 記事

飯島澄男:次代の産業の米,ナノチューブ

 「これはなんだ!?」 1991年,茨城県つくば市にあるNECの基礎研究所。アーク放電を起こした黒鉛(グラファイト)の電極を電子顕微鏡で観察していた飯島澄男主席研究員(当時)は,見たこともない形の結晶を目にして思わずこん … 続きを読む

カテゴリ 2011年11月号, 記事

ブレークスルーの実現者 Part 2(物理学・化学編)

 日本は物理学,特に素粒子物理学の理論研究は伝統的に強い。現在の素粒子物理の理論的枠組みは「標準モデル」と呼ばれ,日本人のノーベル物理学賞受賞者7人のうち5人(湯川秀樹,朝永振一郎,南部陽一郎,小林誠,益川敏英)は,この … 続きを読む

カテゴリ 2011年11月号, 記事