タグ : 温暖化

ゲノムから迫るサンゴ礁保全

 サンゴ礁は熱帯雨林と並ぶ生物多様性のホットスポットで,サンゴと褐虫藻という単細胞藻類の共生関係がサンゴ礁の生態系の基盤となっている。サンゴと褐虫藻,両方のゲノムがいずれも世界で初めて沖縄科学技術大学院大学(OIST)で … 続きを読む

カテゴリ 2014年10月号, 記事

グレート・バリア・リーフの嘆き

 オーストラリアの海洋学者J.E.N. ヴェロンはサンゴ研究の第一人者で,既知の種の20%以上は彼が発見して報告したものだ。彼の発見はまた,気候変動によって生じた海洋の温度上昇と酸性化がサンゴの白化と死滅にどうつながって … 続きを読む

カテゴリ 2014年10月号, 記事

特集 サンゴ礁の危機

 生物多様性のホットスポット,サンゴ礁が危機に瀕している。世界最大級のサンゴ礁,グレート・バリア・リーフはもちろん沖縄のサンゴ礁も例外ではない。大気中の二酸化炭素濃度上昇による温暖化は海洋の温度上昇をもたらし,海の酸性化 … 続きを読む

カテゴリ 2014年10月号, 記事

黄砂が運ぶ微生物

 黄砂は中国内陸の砂漠地帯から舞い上がり,西風に乗って日本にやって来る。この黄砂に微生物が付着して数千kmを旅していることが近年の研究でわかってきた。サハラ砂漠の砂塵にも同じように微生物が乗り,大西洋を横断している可能性 … 続きを読む

カテゴリ 2013年5月号, 記事

特集:「限界」を科学する

 私たち人間は限界を突破したいという衝動を持っているようだ。わかりやすい事例はスポーツ。今夏のロンドンオリンピックでは数多くの世界記録が更新され,「人類最速の男」ウサイン・ボルト選手らメダリストの活躍に人々は熱狂した。そ … 続きを読む

カテゴリ 2012年12月号, 記事

南極メルトダウン

 南極大陸から海に張り出した巨大な棚氷が次々に崩落している。棚氷は背後にある膨大な量の氷河が海へ流れ込むのをせき止める役割を果たしており,棚氷がなくなると,氷河が海に流れ込みやすくなり,海面上昇につながる。  どのような … 続きを読む

カテゴリ 2012年10月号, 記事

特集:極地が融ける

 地球温暖化が進行するにつれて,極地の氷が融ける勢いがいよいよ強まっている。南極では,氷床が海に流れ込むのを抑える役割を果たしてきた,棚氷とよばれる海にせり出した巨大な氷の塊が,北から南へと順を追って崩落している。南極は … 続きを読む

カテゴリ 2012年10月号, 記事

哺乳類の祖先を襲った温暖化

 恐竜が闊歩していた中生代は温暖で,南極大陸に植物が茂り恐竜がいたことがわかっている。この温暖期は6500万年前の巨大隕石の落下で終わりを迎えたが,その約1000万年後,哺乳類の天下となった新生代の地球においても非常に温 … 続きを読む

カテゴリ 2011年10月号, 記事

もうひとつの温暖化危機 北上する赤道降雨帯

 赤道の北側で地球をぐるりと取り巻いている雲,それが「赤道降雨帯」だ。この降雨帯は赤道付近の農業地域に恵みの雨をもたらすだけでなく,全世界の降雨パターンに影響を及ぼしている。著者らの研究によって,気温が上がれば降雨帯も北 … 続きを読む

カテゴリ 2011年6月号, 記事

気候変動難民

 温室効果ガスの排出が世界中で急激な気候変動をもたらしている。今後,降水量が大きく変わり,異常気象が頻繁になるほか,海面上昇や気温の変化が予想されている。これらはいずれも私たちの食糧や資源を提供してくれる生態系を大きく乱 … 続きを読む

カテゴリ 2011年4月号, 記事

温暖化で変わる北極圏の風景

 1944年のこと。連合国は戦争に必要なガソリンが底をつくことを心配し,新たな石油資源を求めてアラスカ北部を調査することにした。当時はまだ地図もなかったため,その準備として米国海軍は詳しい航空写真を撮ることにした。このと … 続きを読む

カテゴリ 2010年8月号, 記事

森で実験 気候変動の影響

 今日,科学者は森林破壊や土地利用,化石燃料の燃焼によって地球が温暖化していることを認識している。しかし,気候変化が森林や草原の生態系をどのように変え,それに伴って生態系が人間社会にもたらす恩恵にどのような影響が及ぶかに … 続きを読む

カテゴリ 2010年6月号, 記事

ツンドラの湖に潜むメタン

 シベリアのツンドラなど北極圏で長期間にわたって凍りついている地面は永久凍土と呼ばれる。世界の陸地の20%を占めるこの凍てついた大地には,地下数十mの範囲だけでも約9500億トンもの炭素が蓄えられている。数万年の時をかけ … 続きを読む

カテゴリ 2010年3月号, 記事

農耕文明が温暖化を招いた?

<要約> 人間の行動が気候に影響を及ぼし温暖化を引き起こしたのは20世紀のこととされている。産業化によって石炭を燃やす工場や発電所が作られ,二酸化炭素(CO2)その他の温暖化ガスが大気中に放出し始め,やがて自動車もこれに … 続きを読む

カテゴリ 2005年6月号, 記事

早まる春 崩れる生き物たちのリズム

 オランダ南東部のデ・ホーヘ・フェルウェ国立公園。オランダ生態学研究所のフィッセル(Marcel E. Visser)の調査結果によると,昨年のシジュウカラの産卵時期は,1985年とほとんど同じだった。これは一見,何の問 … 続きを読む

カテゴリ 2004年4月号, 記事