タグ : 気候変動
特集:激化する気象災害
地球温暖化に伴う豪雨などの極端気象がますます深刻化している。気温と海水温が上がって大気に多量の水蒸気が含まれるようなったためだ。水蒸気の熱エネルギーが台風など大型の低気圧を急速に発達させる原因になっている。水蒸気はそれ … 続きを読む
燃えるアラスカ 北極圏に広がる森林火災
2019年6月5日,異常に早い春の嵐による落雷のため,アラスカ州南部のキナイ国立野生生物保護区の奥で火事が発生した。雨の多かった春が5月末の高温によって一変し,森の地表面が急速に乾燥した。アラスカ州スターリングの北東約8 … 続きを読む
The Carbon Rocks of Oman / 太古のマントル岩石にCO2封印 中東オマーンで実験開始
Wadi Lawayni is a remote desert valley in the interior Al-Hajar Mountains of Oman, east of Saudi Arabia. A visitor gets there by following a lonely dirt road that dwindles to tire tracks running throu … 続きを読む
カテゴリ 2022年1月号, 英語で読む日経サイエンス
太古のマントル岩石にCO₂封印 中東オマーンで実験開始
ワジ・ラワイニはオマーンのハジャール山脈の内陸側にある砂漠の谷だ。とげのある低木がまばらに生えるこの谷は,高さ数百mの薄茶色の岩の峰々に囲まれている。この岩石は地表では化学的に不安定な鉱物からなり,どの油井やダイヤモンド … 続きを読む
気候変動の「複雑な正体」に挑む
米プリンストン大学上席研究員の真鍋淑郎らのノーベル物理学賞決定をめぐり,久しく物理学賞の対象でなかった地球科学分野から選ばれたこと,とりわけ地球温暖化研究が授賞の対象になったことがクローズアップされている。あるいは,真 … 続きを読む
熱くなる極北のるつぼ スヴァールバル諸島からの報告
温暖化が地球で最も急速に進む北極圏で,人々の暮らしが実際に大きく変わろうとしている。北極圏にあるスヴァールバル諸島はノルウェー領ではあるが条約によって関係国に開かれており,最大の町ロングイェールビーンには各国から多くの … 続きを読む
賢い農法で地球を救う
1930年代に米国中西部を襲った砂嵐「ダストボウル」は土壌劣化が招く破滅的な結果を世に示した。それまでの数十年に及ぶ農耕によってグレートプレーンズ(中西部の大平原)の肥沃な土が剥ぎ取られ,干ばつの影響を受けやすくなって … 続きを読む
知られざる水源 山岳氷河の危機
ヒマラヤなどの高峰は,冬に降った雪を氷河や雪塊として蓄える。それらが春から徐々に融け出して川に流れ込み,下流にすむ人々の生活や産業を支えている。しかし山岳地帯では地球温暖化の影響が平野部より強く,氷河は後退している。短 … 続きを読む
科学不在からの脱却 バイデンに課された4つの難題
米国の新政権は前任者が残した大きな傷を修復せねばならない。トランプ前大統領は科学と敵対し,エビデンスを無視し,陰謀論を広め,現実そのものを拒絶した。米国社会はなおも分断している。バイデン新政権が取り組むべき最初のステップ … 続きを読む
炭素税の正しい決め方
二酸化炭素(CO2)排出量の削減には炭素税が最も効果的とされるが,課税額は排出1トンあたり1ドル未満から121ドルまで国によって大きく異なる。適切な税率をどう決めればよいのか? CO2排出が気候災害などを通じてどれだけの … 続きを読む
山火事の見えない脅威 機上観測があぶり出す健康被害
地球全体で見ると陸域の約4%が毎年,山火事に見舞われている。規模が大きいとその煙は衛星画像でもはっきりわかるほどだ。多くの人が煙を吸い込み広域で健康被害が発生する恐れがある。煙の中にどんな有害物質がどれほど含まれ,どんな … 続きを読む
77万年前の地球を探る
「地球史にチバニアン」。――2020年1月17日,国際地質科学連合は77万4000年前~12万9000年前の地質時代名を日本の千葉にちなんだ「チバニアン」にすることを最終決定。日本の地質学が改めて世界に認められた喜ばしい … 続きを読む
現実になった懸念 温暖化による異常気象
猛暑の後は大型の台風が続いて甚大な被害が出るなど,最近の天気は散々だ。こうした極端気象の増加は世界的な傾向で,背後には地球温暖化がある。もはや自然に生じる変動だけでは説明できない。海水温上昇や大気中の熱と水蒸気の増加とい … 続きを読む