タグ : 植物学
光合成はもうやめた 末次健司が語る多様性の謎
約30万種といわれる植物の中には,光合成をやめて植物らしさを捨てた植物さえいるという。菌類から一方的に栄養を奪い,競争相手が少ない森の暗がりに進出することに成功した。こうした大胆な進化を実現するには多くの壁がある。葉を退 … 続きを読む
葉の形はどう決まるのか
光合成をして生きる植物にとって,葉はなくてはならない存在だ。いかに効率よく光を浴び,より多くの有機物を生産するか。長い進化の歴史のなかで,植物は多様な葉の形を編み出してきた。例えば,ヒマワリは幅が広い大きな葉をつけて,イ … 続きを読む
植物学の空白地帯 ミャンマーを行く
ドドドドド……ド。規則正しいエンジン音が止まり,船が静かになった。浅瀬が続いて,これ以上先には進めないためだ。乗り込んでいた研究たちはここで船を下りる。荷物を海水に濡らさぬよう気をつけながら,ざぶり,ざぶり。一歩ずつ海の … 続きを読む
特集:進化する植物愛
誰も見たことがない植物の姿を求めて,植物学者は世界中どこへでもフィールドワークに出掛ける。その原動力となるのは昔も今も,ただならぬ植物への愛情と学問への情熱だ。現在放映中の朝ドラ『らんまん』では,実在の植物学者・牧野富太 … 続きを読む
植物監修 田中伸幸に聞く 『らんまん』で知る植物学今昔
4月から放送が始まったNHKの朝ドラ『らんまん』は,植物学に没頭する研究者の生きざまを描く異色のストーリーが特徴だ。神木隆之介が演じる主人公の槙野万太郎は,幕末の土佐・佐川の町に造り酒屋の当主として生まれた。ところが大の … 続きを読む
ハーバリウムに生きる 100年後の牧野標本
植物学者,牧野富太郎(1862–1957)は生涯にわたって標本の収集を続けた。自身で行った採集だけでなく,牧野が設立に関わった各地の植物愛好会からも続々と標本が牧野の元へ寄せられた。東京・練馬にあった牧野の家は標本で溢れ … 続きを読む
サツマイモの警告〜日経サイエンス2020年5月号より
ある品種は仲間から警告を受けるとすぐに防御物質を作り始める ある種のサツマイモは葉が虫などにかじられると強い匂いの化学物質を放出し,自分だけでなく近くにあるサツマイモの葉にも,消化を妨げる防御タンパク質を作 … 続きを読む
カテゴリ 2020年5月号, SCOPE & ADVANCE
ヒ素を食べるシダ〜日経サイエンス2019年11月号より
この植物の遺伝子を利用すればヒ素を含む土壌や水を浄化できるかも 世界で数百万人がヒ素に汚染された地下水や土壌に苦しめられている。この物質が飲み水や作物に入り込むと,皮膚病変やがんなどの病気を引き起こす場合が … 続きを読む
カテゴリ 2019年11月号, SCOPE & ADVANCE
警戒する植物〜日経サイエンス2018年7月号より
動物がいるだけで様々な防御機構が発動する 植物は逃げも隠れもできないので,動物に食べられるのを避けるには別の戦略が必要だ。動物の唾液がかかったり動物にかじられたり卵を産みつけられたり,襲撃の確かなシグナル … 続きを読む
カテゴリ 2018年7月号, SCOPE & ADVANCE
The End of Orange Juice /
One day in 2005, just before Hurricane Katrina blew through Florida and devastated New Orleans, Susan Halbert stood before a pomelo tree on a farm outside Miami. Something about this tree did not look … 続きを読む
カテゴリ 2013年7月号, 英語で読む日経サイエンス
オレンジを襲うグリーニング病
朝食に添えられた1杯のオレンジジュースは気分を爽やかにしてくれるが,そのささやかな楽しみに危機が忍び寄っているのをご存知だろうか。世界のオレンジ大産地である米国のフロリダ州とカリフォルニア州に「カンキツグリーニング病」と … 続きを読む