タグ : 時間

時間は実在するか?

 時間は過去から現在,未来へととめどなく流れていく。過去は変えられず,未来は決まっていない。そして私たちは現在を生きている──それが私たちの「時間」についての日常感覚だ。    だがそうした日常的な「時間」は, … 続きを読む

カテゴリ 2010年9月号, 記事

宇宙の未来が決める現在

 物理学の世界では知らぬ者のない物理学者ヤキール・アハラノフは,1988年,風変わりな提案をした。物質の量子力学的な状態を壊さずに,その状態を観測することができるというのだ。    量子力学によれば,物質は相反 … 続きを読む

カテゴリ 2009年10月号, 記事

瞬間から永遠まで

 無限小とも見える短時間から,気の遠くなるような長さまで,時間はさまざまな単位に区切って表現される。その広がりを年代記ふうに追ってみた。この表示画面では,時間の最小単位である「1アト秒」と私たちに身近な「1分」を以下に, … 続きを読む

カテゴリ 2002年12月号, 記事

時計年代記

 時を知ろうとする人類の試みは,いつの時代にあっても科学技術が発展する原動力となった。古代のエジプト人やギリシャ人,ローマ人は昼や夜の時間を区切るために,日時計や水時計といった時を測る器具を発明した。西欧世界はこの技術を … 続きを読む

カテゴリ 2002年12月号, 記事

究極の時計を求めて

 主な要素技術が発展するにつれて,時間を極めて正確に計測する技術も目覚ましく進歩した。例えば,アジレント社が6万3000ドルで販売しているセシウム原子ビーム時計は1カ月に100万分の1秒も狂わない。その正確さを周波数精度 … 続きを読む

カテゴリ 2002年12月号, 記事

時間とは何か

 200年以上も前に,フランクリン(Benjamin Franklin)は時間の経過を金銭と同一視する今や有名な格言(「時は金なり」)を生み出した。新たな千年紀(およびそれに先立つ数十年間)はこの言葉を実感させるものとな … 続きを読む

カテゴリ 2002年12月号, 記事

時間はどのようにして始まったのか

 私たちの住むこの世界には,始まりというものがあったのだろうか。もし始まりがあったのなら,その前はどうなっていたのだろう――。だれもが一度は抱いたことのある疑問だろう。    現在の標準的な宇宙理論「ビッグバン … 続きを読む

カテゴリ 2002年12月号, 記事

時は流れない

 時が流れるということを疑う人はいないだろう。時間の経過はおそらく人間の認識の最も基本的な側面を表している。というのも,人間は過ぎゆく時間を自己の最も奥深い部分で感じており,それは例えば空間や質量についての体験よりも概し … 続きを読む

カテゴリ 2002年12月号, 記事

根底に横たわるジレンマ

 多くの人にとって時間に関する最大の謎は,時間が十分にあるとは決して思えないことだ。物理学者もこれとよく似た問題を抱えているといったら,せめてもの慰めになるだろうか。    時間変数tを含む物理法則はいくつもあ … 続きを読む

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心の時間

 目覚まし時計で時間どおり目覚め,一日を時間どおりに過ごす――会議,他社への訪問,電話での打ち合わせ,昼食会などは,すべて決められた時間に始まる。他人の行動に自分の行動を合わせることができるのは,みんなの時間計測システム … 続きを読む

カテゴリ 2002年12月号, 記事

生物がもつ4つの時計

 昨年亡くなった生物心理学者のギボン(John Gibbon)は,時間を「原初から存在する前後関係」,つまり,あらゆる時代のすべての生物が感じてきた動かすことのできない事実とみなしていた。夜明けとともに花開くアサガオ,秋 … 続きを読む

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ところ変われば・・・時間の社会学

 時間のとらえ方がそれぞれの文化や社会によって異なるのは言うまでもない。さらにやっかいなことに,その民族や集団がもつ神話や古い習慣が,現在の彼らの時間感覚に直結するとはかぎらない。目上の人との約束は時間厳守,という世界共 … 続きを読む

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