タグ : 数学

距離を考える

間瀬真知香(ませ・まちか)はいつもより多めにお湯を沸かしている。数楽実験室で飲むルイボスティーのためのお湯だが,今日はルイボスティーを実験にも使うつもりだ。と,廊下から2人でふざけあうような声が聞こえた。  「おはようご … 続きを読む

カテゴリ 2022年4月号, 記事

偶奇を意識する

今日の数楽実験室はどうなるかしら。間瀬真知香(ませ・まちか)は,ルイボスティーを飲もうと手を伸ばした。 「おはようございます!」 高校生の何戸家奈留沙(なんとか・なるさ)と夏太(なつた)の姉弟が元気に現れた。 「おはよう … 続きを読む

カテゴリ 最新号の紹介, 記事

斜めに見る

実験の準備を終え,間瀬真知香(ませ・まちか)はルイボスティーを淹れて一息ついた。新しく借りた部屋はまだ物が少なく,お茶を飲む音が響く。そろそろアシスタントの子が来るはずだ。真知香は気を引き締めた。ノックの音がした。 「お … 続きを読む

カテゴリ 2022年1月号, 記事

大規模なつながりは突然に ネットワークの相転移を語る数理

 テキストメッセージの「送信」をタップしたら,そのメッセージは自分のスマホから友人のスマホに直接送られると思われるかもしれない。実は,メッセージは通常セルラーネットワークやインターネットをはるばる伝わって受信者のもとに届 … 続きを読む

カテゴリ 2021年12月号, 記事

数学者たちの黒板アート

数学は,その内容を理解できない場合であっても,美しい。米国の写真家ジェシカ・ウィンはこの魅力をとらえるため,世界中をめぐって数学者の黒板を撮影している。「抽象画を見ているような感じだが,もっと奥が深い。板書はその数学者の … 続きを読む

カテゴリ 2021年9月号, 記事

漂流物を捕捉する〜日経サイエンス2020年11月号より

漂流物を引き寄せる水域を特定して行方不明者を見つけるアルゴリズム   船が沈没したり海上で行方不明になると,捜索救難隊は生存者を捜す海域をコンピューターモデルを用いて決めることが多い。現在使われているモデルは人 … 続きを読む

カテゴリ 2020年11月号, SCOPE & ADVANCE

数理が語る格差拡大のメカニズム

多くの国で所得格差が危機的なまでに拡大している。なぜなのか? 自由市場で公正な取引が行われている限り,損をしたのはその人の責任で,貧富の差は能力の違いにすぎないと一般には考えられている。しかし物理学者と数学者が近年に開発 … 続きを読む

カテゴリ 2020年9月号, 記事

三体問題に進展 周期解に新たな予想

SF小説『三体』に出てくる三体星の歴史においては,ある日突然激しい天変地異が起き,それまでに築かれていた文明が滅亡して,再びゼロから始まることになる。それというのも,この世界には太陽が3つあり,それらが予測不能な極めて複 … 続きを読む

カテゴリ 2020年3月号, 記事

Numbers Game / 数学は発明か発見か

When I tell someone I am a mathematician, one of the most curious common reactions is: “I really liked math class because everything was either right or wrong. There is no ambiguity or doubt.” I a … 続きを読む

カテゴリ 2019年12月号, 英語で読む日経サイエンス

数学は発明か発見か

数学が扱っている対象は実在するのか,それとも純然たる想像の産物なのか? この問題について,数学者は2つの相容れない見方を同時に抱くことが多い。例えば素数は互いに驚くべき関係を持っており,現在も新たな関係性の発見が続いてい … 続きを読む

カテゴリ 2019年12月号, 記事

The Particle Code / 素粒子探索の新数学 アンプリチュードロジー

The Large Hadron Collider, or LHC, is the biggest machine humans have ever built. Pooling the resources of more than 100 countries, it accelerates protons to within a millionth of a percent of the spe … 続きを読む

カテゴリ 2019年6月号, 英語で読む日経サイエンス

ゲリマンダーを幾何学で見破る

特定の候補に有利になるような恣意的な選挙区割り「ゲリマンダー」があったとの訴訟が米国で相次いでいる。区割りが不自然に偏っていることを,客観的に判定する方法はあるのだろうか? 可能な区割りのパターンは天文学的に多く,そのす … 続きを読む

カテゴリ 2019年6月号, 記事

素粒子探索の新数学 アンプリチュードロジー

 ポスト標準モデルへの手がかりをつかもうと,素粒子物理学者は世界最大の加速器LHCの実験結果に標準モデルの予言からのズレがないか探している。それには予言を高精度で計算する必要があるが,そうした計算はとても面倒。面倒な計算 … 続きを読む

カテゴリ 2019年6月号, 記事

数学アート

数学は厳密な規則と原理に基づいているので,お堅く冷たい学問と感じられる。しかし,そこには驚くほどの魅力が隠れている。例えば群論は回転や鏡映を支配する法則を扱う分野だが,これらの変換は雪の結晶の放射状パターンなど,視覚的に … 続きを読む

カテゴリ 2018年11月号, 記事

脳を裏切る立体

 目でものを見るとはどういうことか。外の世界は網膜の上に2次元の画像として映る。その画像情報が脳に送られて処理された結果,私たちは目の前の奥行きのある立体世界を理解できる。しかし,2次元の画像に対応する立体は,一意には定 … 続きを読む

カテゴリ 2018年8月号, 記事