タグ : 微生物学

圧力を気にしない微生物〜日経サイエンス2023年8月号より

ある種の細菌は低圧も高圧もへっちゃら  圧力下で生き延びることに関しては,人間は微生物に絶対にかなわない。腐った肉によく見つかるカルノバクテリウム属(Carnobacterium)の細菌が,ごく薄い大気から何でも押しつぶ … 続きを読む

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人工細胞に“動き”を付与〜日経サイエンス2023年6月号より

遺伝子を少し加えてやるだけで,変形して動く能力を獲得 大阪公立大学教授の宮田真人(みやた・まこと)は子供のころ,ラジオやアンプの工作が大好きだった。物をいじくり回すことに関する彼の興味はその後も増すばかりだが,細胞生物学 … 続きを読む

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細菌の培養は台所スポンジで〜日経サイエンス2022年8月号より

様々なタイプの細菌にとって理想的なすみかとなりうる   台所の食器洗いスポンジは微生物でいっぱいだ。だが,食べかすに繰り返し触れることだけが原因ではない。スポンジの独特な構造も一役買っている。Nature Ch … 続きを読む

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細菌のエピジェネティクス〜日経サイエンス2022年7月号より

真核細胞と同様の遺伝子調節機構が存在,病原菌を抑える新たな手段にも   DNAはひどく絡み合った問題を抱えている。A,T,G,Cの塩基が複雑に配列したこの糸の長さは細胞本体の何千倍にもなるので,細胞に収まるには … 続きを読む

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細菌で作る筋肉タンパク質〜日経サイエンス2022年3月号より

強靭な繊維になる大きな分子を大腸菌に作らせた   Bowen, C.H., Sargent, C.J., Wang, A. et al. Microbial production of megadalton t … 続きを読む

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改変大腸菌で色素製造〜日経サイエンス2021年12号より

化学合成のような有害物質の心配なし   ありふれた細菌である大腸菌を改変して,食品や衣類,化粧品などに使う様々な色素を作らせる試みが成功した。この概念実証実験はまた,緑と濃紺の2色を自然のプロセスで作り出す方法 … 続きを読む

カテゴリ 2021年12月号, SCOPE & ADVANCE

Real Living Fossils / 1億年の眠りから覚めた細菌

In 2010 scientists from the Integrated Ocean Drilling Program (IODP) sailed into the South Pacific Gyre, a marine desert more barren than all but the most arid places on Earth. Near the center of the … 続きを読む

カテゴリ 2021年11月号, 英語で読む日経サイエンス

1億年の眠りから覚めた細菌

南太平洋で過去1億年分に相当する深海堆積物が回収され,そこにわずかに含まれていた細菌に栄養を与えて培養したところ,急速に増殖した。意外なことに,大半は酸素呼吸をする細菌で,芽胞を作る嫌気性細菌はまれだった。赤色光で光合成 … 続きを読む

カテゴリ 2021年11月号, 記事

Team Players / 微生物の意外な協力関係

Half a mile below the surface of the ocean, off the coast of Oregon, the Alvin submersible’s headlights flicker on to reveal a colorful oasis. Plush carpets of white, yellow and orange microbes cove … 続きを読む

カテゴリ 2019年3月号, 英語で読む日経サイエンス

微生物の意外な協力関係

 協力し合う微生物の存在は何十年も前から知られていたものの,微生物は資源をめぐって互いに競い合っているというのが長年にわたって一般的な考え方だった。だが,微生物に関して新たに得られた大量のデータから,微生物種の多くが実際 … 続きを読む

カテゴリ 2019年3月号, 記事

炭疽菌兵器の恐怖

1979年,ロシア中央部のスベルドロフスク(現エカテリンブルク)という都市で炭疽菌によって数十人が死亡した。後に,これが旧ソ連の生物兵器施設の事故で漏れ出した菌が原因だったことが明らかになった。炭疽菌は生物兵器に特に適し … 続きを読む

カテゴリ 2017年7月号, 記事

目につく雑菌〜日経サイエンス2015年10月号より

コンタクトを使うとやはり…    IMAGE: maikel_nai  コンタクトレンズを使っている人は,その便利さとともに,ありがたくない微生物を目に招き入れていることが多い。実際,ニューヨーク大学ランゴーン … 続きを読む

カテゴリ 2015年10月号, SCOPE & ADVANCE

微生物界のミステリー〜日経サイエンス2013年10月号より

抗生物質がどのように細菌を殺すのか,いまだに正確にはわかっていない    微生物は思いのほか複雑な生き物だ。科学者たちはずっと,抗生物質が細菌を殺す方法は様々でそれぞれ特異的なのだと考えてきた。あるものは細菌の … 続きを読む

カテゴリ 2013年10月号, SCOPE & ADVANCE

ファージの力

 人体に感染した細菌を殺す驚きの新手法の臨床試験を米バイオベンチャーが準備中だ。「ワクワクしているよ。ここまで来るのに10年,懸命に働いてきたから」と開発者の米ロックフェラー大学のフィシェッティ博士は話す。抗生物質の長年 … 続きを読む

カテゴリ 2013年4月号, 記事

ステルス病原体〜日経サイエンス2013年3月号より

猫ひっかき病の原因となるバルトネラ菌はいまだに不明な点が多い    獣医の間で長年くすぶり続けてきた問題がいま,医師の興味も引きつけている。猫ひっかき病(インフルエンザに似た症状を伴う一般には軽い病気)を引き起 … 続きを読む

カテゴリ 2013年3月号, SCOPE & ADVANCE