タグ : 宇宙論

崖っぷちの超対称性理論

 超対称性理論では,既知のすべての素粒子に未発見のパートナーが存在すると考えられている。それらは超対称性粒子と総称される。量子力学を拡張する際に持ち上がる様々な問題を超対称性理論によって解決できるため,多くの物理学者はこ … 続きを読む

カテゴリ 2014年8月号, 記事

問われる究極理論への道筋

 素粒子はスピンという物理量の違いで二分される。スピン1/2はクォークや電子など物質を構成するフェルミ粒子で,スピン整数(0,1,2)は光子やグルーオンなど力を伝えるボース粒子だ。超対称性理論(SUSY)によればフェルミ … 続きを読む

カテゴリ 2014年8月号, 記事

特集:素粒子論の危機

 万物に質量を与えるヒッグス粒子を発見した大型ハドロン衝突型加速器LHCにはもう1つ,ヒッグスを超えるほど重要なターゲットがある。素粒子論の枠組みである「標準モデル」を超える最有力の理論,超対称性理論が存在を予言する超対 … 続きを読む

カテゴリ 2014年8月号, 記事

宇宙最初の星明かり

 宇宙最初の星々や銀河は,現在の天体とはまるで異なっていた。それらがどのように生じたのか,天文学者は時間をさかのぼって探求している。関心の的は,宇宙の「再電離」を引き起こしたのは何かという問題だ。電気的に中性な水素原子が … 続きを読む

カテゴリ 2014年6月号, 記事

Goldilocks Black Holes / Mサイズのブラックホール

Astronomers have known for some 10 years that nearly every large galaxy contains at its core an immense black hole—an object having such intense gravity that even light cannot escape. The death of s … 続きを読む

カテゴリ 2012年4月号, 英語で読む日経サイエンス

Mサイズのブラックホール

 ブラックホールは重い星が爆発して生み出されるが,その質量は最大でも太陽の100倍程度。一方,多くの銀河の中心には太陽の数百万倍から数十億倍の質量のブラックホールがある。前者をSサイズとすれば後者はLサイズだが,宇宙には … 続きを読む

カテゴリ 2012年4月号, 記事

Does the Multiverse Really Exist? / マルチバースは実在するのか?

In the past decade an extraordinary claim has captivated cosmologists: that the expanding universe we see around us is not the only one; that billions of other universes are out there, too. There is n … 続きを読む

カテゴリ 2011年12月号, 英語で読む日経サイエンス

マルチバースは実在するのか?

 宇宙は森羅万象を含む全存在で,唯一無二と考えられている。ユニバースはラテン語で「回転して一つになったもの」を意味する。「ユニ」は「一つ」を表す言葉だ。ところが1990年代,宇宙論研究者は「宇宙は私たちが存在する宇宙だけ … 続きを読む

カテゴリ 2011年12月号, 記事

銀河はどこへ行った?

 宇宙を構成する物質(エネルギー)のほとんどは正体不明の暗黒エネルギーと暗黒物質が占め,星々さらには私たちを形作っている普通の物質は全体の4%にすぎないことがわかってきた。だが,この“4%” についても大きな謎がある。銀 … 続きを読む

カテゴリ 2011年8月号, 記事

インフレーション理論は完全か

 宇宙が137億年前のビッグバンで始まった,というのはいまや多くの人がご存じの定説だ。誕生直後の宇宙が光速を超える猛烈な勢いで急膨張したという「インフレーション理論」も現代宇宙論を支える定説──と本誌の読者は考えているは … 続きを読む

カテゴリ 2011年7月号, 記事

暗黒物質が作る影の宇宙

 私たちが直接見ることのできる宇宙は全体の4%にすぎない。残りは「暗黒物質」や「暗黒エネルギー」と呼ばれる“暗黒成分”だ。暗黒物質が存在することは星や銀河の異常な運動などからほぼ間違いないが,その正体は依然としてつかめて … 続きを読む

カテゴリ 2011年2月号, 記事

ビッグバン以前の宇宙を探して 〜日経サイエンス2007年12月号より

新たな理論モデルが登場,観測を通じて検証できるかも    ビッグバンは時間を含むすべての始まりだから,それ以前について考えるのは意味がないとされることが多い。だが最近,宇宙にビッグバン以前の時代があったとする理 … 続きを読む

カテゴリ 2007年12月号, SCOPE & ADVANCE

暗黒物質は暗くない?〜日経サイエンス2007年6月号より

光を放射も吸収もしない謎の物質だが,奇妙な光の発生源になっている可能性がある    宇宙の暗黒物質(ダークマター)は目には見えず,本質的に“真っ黒”なものだと考えられている。何かが星やガス雲に重力を及ぼして進路 … 続きを読む

カテゴリ 2007年6月号, SCOPE & ADVANCE

宇宙の暗黒時代を探る

 宇宙はビッグバンで誕生し,原子より小さい粒子からなるガスの状態から,銀河が輝く世界ができあった。私たちの手には,ビッグバンから40万年後の宇宙のスナップ写真「宇宙マイクロ波背景放射」の画像がある。また,それから約10億 … 続きを読む

カテゴリ 2007年2月号, 記事

前景銀河の謎〜日経サイエンス2006年12月号より

 クェーサーに望遠鏡を向けると,平均して4つに1つの割合で手前に「前景」銀河が見つかることになる──これは天文学者の間ではよく知られた話だ。宇宙は一様なので,例えばガンマ線バーストを観測した場合も,前景銀河の数は同じはず … 続きを読む

カテゴリ 2006年12月号, SCOPE & ADVANCE