タグ : 宇宙

事象地平をまたぐ「アイランド仮説」

ホーキング(Stephen Hawking)がブラックホールによる情報の破壊を主張した1974年以来,理論物理学は危機的状況にある。彼はブラックホールが蒸発し,ブラックホール自身とそこに吸い込まれたものすべてを特徴のない … 続きを読む

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ETに長距離電話〜日経サイエンス2022年8月号より

新たな符号化メッセージが作成された もし地球外知的生命体と遭遇したとして,重要な最初の問いかけは「お互いどうすればコミュニケーションできるでしょうね?」になるだろう。米航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所のチアン(J … 続きを読む

カテゴリ 2022年8月号, SCOPE & ADVANCE

塵が積もると〜日経サイエンス2021年9月号より

毎年どれだけの宇宙塵が降っているか?   宇宙の石屑は地球の歴史が始まって以来ずっと降り注いできた。この天空のにわか雨はいまも日々続いている。その最も劇的な例はそこそこの大きさの岩石や金属の塊で,大気圏を突き抜 … 続きを読む

カテゴリ 2021年9月号, SCOPE & ADVANCE

特集:宇宙幼年期の謎

 大型望遠鏡による観測が進み,誕生から10億~20億年しかたっていない宇宙幼年期の様子がわかってくるにつれて天文学者は頭をひねるようになった。銀河と銀河団は誕生当初は小ぶりで,数十億年をかけて徐々に成長していくと考えられ … 続きを読む

カテゴリ 2021年9月号, 記事

最初期に出現したモンスター銀河

銀河は誕生当時は小型で,数十億年かけて徐々に成長し,巨大銀河になると考えられている。ところが近年,宇宙誕生からわずか10億~20億年しかたっていない時代に,モンスターのような巨大銀河が相次いで発見された。こうした古代のモ … 続きを読む

カテゴリ 2021年9月号, 記事

はやぶさ2計画 リュウグウのサンプルから原始太陽系に迫る

探査機「はやぶさ2」計画の最終段階となる小惑星「リュウグウ」のサンプルの初期分析が2021年6月から本格的に始まる。サンプル総量は5.4gで,これは最低必要量の50倍超になる。分析には14カ国109大学・研究機関の269 … 続きを読む

カテゴリ 2021年7月号, 記事

量子情報で解き明かす重力理論

一般相対性理論と量子力学を統合する量子重力理論の研究が,量子情報理論との関係の深まりを受けて急進展している。「ブラックホールの情報パラドックス」の解決の糸口が見つかり,最も基本的な対称性が量子重力理論では破れていることが … 続きを読む

カテゴリ 2021年6月号, 記事

宇宙戦争を阻止せよ 高まる衛星間攻撃の緊張

ロシアの偵察衛星が米国のスパイ衛星に接近して付け回したとみられる事案が確認された。人工衛星が軌道上で攻撃し合う「宇宙戦争」の懸念が高まりつつある。米国は2019年12月に「宇宙軍」を創設し,他国の軍事衛星の追跡監視などを … 続きを読む

カテゴリ 2021年4月号, 記事

銀河のダイナミズムを探る VERA計画大詰め

日本列島サイズの口径の電波望遠鏡を実効的に実現して,天の川銀河の立体地図を作る「VERA(ベラ)計画」が大詰めを迎えている。銀河の渦巻きの詳しい構造が明らかになってきたほか,銀河円盤の回転や,大質量原始星がガスを噴き出す … 続きを読む

カテゴリ 2020年12月号, 記事

インフレーション理論から探る地球外生命の存在確率

偶然の化学反応によって生命が誕生する確率を推定したところ,観測可能な宇宙の中には地球にしか生命が存在しない可能性が高いことがわかった。一方,誕生直後に宇宙が急膨張(インフレーション)したと考える現代宇宙論によれば,宇宙は … 続きを読む

カテゴリ 2020年10月号, 記事

なぜ私たちは宇宙人と遭遇しないのか

宇宙旅行のできる技術文明が銀河系に他にある場合,驚くほど短期間のうちに銀河系全体に広がりうることが簡単な推定から示されている。ではなぜ,エイリアンの地球訪問を示す証拠が見つかっていないのか? この「フェルミのパラドックス … 続きを読む

カテゴリ 2020年10月号, 記事

特集:地球人の孤独 フェルミのパラドックス

 「みんなどこにいるんだろう?」 ノーベル物理学賞を受賞し,理論と実験の両方で並外れた業績を残したフェルミ(Enrico Fermi)は空飛ぶ円盤騒ぎに端を発したランチタイムの雑談でこんな問いを発した。「みんな」とは宇宙 … 続きを読む

カテゴリ 2020年10月号, 記事

HTV-X,自動ドッキングを計画〜日経サイエンス2020年5月号より

JAXAが「こうのとり」後継機の運用計画まとめる 輸送力も向上   国際宇宙ステーション(ISS)などへ輸送物資を運ぶ補給機「こうのとり(HTV)」の後継機である「HTV-X」の運用計画を,宇宙航空研究開発機構 … 続きを読む

カテゴリ 2020年5月号, SCOPE & ADVANCE

SF小説『三体』に見る天文学最前線 

異星文明とのファーストコンタクトを扱った中国のSF『三体』が世界的ベストセラーとなり,SFファンのみならず多くの人々に読まれている。その背景には天文学が進展し,太陽系に最も近い恒星系を含むほとんどの恒星が惑星を持ち,中に … 続きを読む

カテゴリ 2020年3月号, 記事

物理学賞:現代宇宙論の確立と系外惑星の発見

2019年のノーベル物理学賞は私たちの宇宙観に大きな転換をもたらした宇宙分野の研究者に授与される。現在のビッグバン宇宙論の基礎を1960年代半ばに築いた米プリンストン大学のピーブルス(James Peebles)名誉教授 … 続きを読む

カテゴリ 2019年12月号, 記事