タグ : 医学

1本で脳が変わる ニコチン依存の新仮説

 「喫煙開始から何年も経ないとタバコ依存にはならない」という長年の定説が覆った。未成年喫煙者に関する研究によって,吸い始めて数週間で離脱症状(タバコが欲しくてたまらないなどの禁断症状)が現れうることがわかった。 &nbs … 続きを読む

カテゴリ 2008年8月号, 記事

麻酔の科学 脳に働くメカニズム

 現在使われている全身麻酔薬は,中枢神経に作用する薬の中でも最も強力なもので,危険を伴う場合もある。そのため,麻酔科医は患者や手術の内容に合わせて麻酔薬の投与量を調節し,手術中の不測の事態を回避するためにざまざまな機器を … 続きを読む

カテゴリ 2007年10月号, 記事

脳から心臓へ〜日経サイエンス2006年9月号より

 脳卒中で倒れた人のうち約5%が,その後間もなく心臓発作を起こす。なかには心臓病の病歴がない人もいる。最近,脳のある部分が卒中でダメージを受けると,心筋に損傷が生じるリスクが15倍にもなるらしいことがわかった。 動脈閉塞 … 続きを読む

カテゴリ 2006年9月号, SCOPE & ADVANCE

ピロリ菌の意外な効用

 ピロリ菌(Helicobacter pylori)は古くからヒトときわめて密接な関係を築いてきた生物だが,その存在が認められるまでには1世紀以上もの年月を要した。1875年にはすでにドイツの解剖学者が,らせん状の細菌が … 続きを読む

カテゴリ 2005年5月号, 記事

細菌の減少がアレルギーを招く 崩れる現代人の免疫バランス

 近年,春先になるとテレビのニュースでは気象情報とともに「花粉飛散予報」が登場する。「明日は日本海に低気圧が進みます。このため,南から暖かい空気が入り,花粉の飛散がやや多くなる所がありそうです……」。街に出れば,ドラッグ … 続きを読む

カテゴリ 2005年5月号, 記事

耐性菌をもう増やすな

 腸の中,皮膚の上,鼻や口の中──人間の身体には膨大な数の細菌がすみついている。数でいえば,その人を形作っている細胞よりも,細菌の方が1桁多いくらいだ。こうした人体にすみついている菌を「常在菌」と呼ぶ。     … 続きを読む

カテゴリ 2005年5月号, 記事

出産のタイミングを決める“胎盤時計”

 ヒトの胎盤内で発見された「コルチコトロピン(副腎皮質刺激ホルモン)放出ホルモン(CRH)」が,分娩の時期を左右することがわかった。これに関連したいくつかの発見も加わって,早産予防の有効な方法が生み出される可能性が出てき … 続きを読む

カテゴリ 1999年6月号, 記事

腰痛の新しい常識

 以下にあげるのは本文から抜粋した“腰痛の神話”だ。どれも,今では間違いだとわかったり,疑問視されている。   神話1椎間板ヘルニアがあれば,手術を受ける必要がある。どんな人が手術を受けなければならないか,医師 … 続きを読む

カテゴリ 1998年11月号, 記事

心臓発作からの生還

 1947年,アメリカのクリーブランド病院の手術室。14歳の患者の先天的な胸部の奇形を治す手術は成功し,担当医のベックは縫合を始めた。ところが,事態は一変した。患者の心臓がけいれんを起こしたようにぴくぴく動き出し,血液が … 続きを読む

カテゴリ 1998年9月号, 記事

エイズに強い遺伝子の発見

 世界中では3000万人がHIVに感染しており,この中には75万人の米国人と5000人の日本人が含まれる。    薬物治療の発達で,たくさんの患者が救われた。薬の絶妙な組み合わせで,体内のHIVレベルを低下させ … 続きを読む

カテゴリ 1997年11月号, 記事

太陽光と皮膚ガン

 米国内だけで毎年約100万人の人々が皮膚ガンを発症し,この数は他のすべてのガンの発症数に匹敵するという。米国では最も関心の高いガンの1つである。皮膚ガンは皮膚の3種の細胞,「基底細胞」,「有棘細胞」,「色素細胞(メラノ … 続きを読む

カテゴリ 1996年9月号, 記事

植物からとった新抗ガン薬タキソール

 タキソールの歴史は古い。イチイの樹皮から取れるこの化合物は,紀元前に書かれたシーザーの『ガリア戦記』に毒薬として登場する。また,米国の北西部では,先住民が消毒薬や皮膚ガンの治療薬として利用してきたという。   … 続きを読む

カテゴリ 1996年8月号, 記事