タグ : 化学

“新元素”を生む現代の錬金術

もし元素の周期表にない新たな元素を生み出せたら,画期的な新物質を合成できるだろう。化学の常識からすれば「ありえない」と思えるこうした発想が,現代の化学では現実になりつつある。複数の元素を原子レベルで均一に混ぜると,もとの … 続きを読む

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洗い流すだけで触媒活性が回復〜日経サイエンス2023年10月号より

CO2と水素からメタンを合成する反応に応用,装置の保守と管理を簡単に 大阪大学の研究グループは地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)から都市ガスなどの主成分であるメタンを合成する装置を開発した。ニッケルを含む合金でで … 続きを読む

カテゴリ 2023年10月号, SCOPE & ADVANCE

原子の「スピードガン」〜日経サイエンス2023年6月号より

分子を構成する原子の運動を直接計測,化学反応の解明に活用を目指す 東北大学の研究チームは分子を構成する原子1つ1つの運動速度を測る技術を開発した。加速した電子を原子に当て,戻ってきたときのエネルギーの変化から速度や方向を … 続きを読む

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温めると縮む新材料〜日経サイエンス2023年5月号より

半導体機器が動作するときの熱膨張を解消できそうだ 東京工業大学などの研究チームは温めると体積が小さくなる新材料を開発した。ストロンチウムなどを含む酸化物で,熱による収縮率として過去最高となる9.3%の体積変化を確認した。 … 続きを読む

カテゴリ 2023年5月号, SCOPE & ADVANCE

発光する分子モーター〜日経サイエンス2023年4月号より

回転するだけでなく,蛍光で自分の位置を知らせる 細胞スケールの動きを生み出す自然界で最良の戦略のひとつは「分子モーター」の利用だ。化学エネルギーを力学エネルギーに変換する複雑な分子で,細胞内での小器官の輸送や筋線維の収縮 … 続きを読む

カテゴリ 2023年4月号, SCOPE & ADVANCE

水分子のネットワーク〜日経サイエンス2023年2月号より

分子の2種類の配置を直接撮影して長年の理論を裏づけた 電気分解による水素の生産から次世代の燃料電池まで,効率的な水素エネルギー技術を現実のものにするには,水中を個々の水素原子がどのように移動しているかを正確に知る必要があ … 続きを読む

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新薬や新素材 手軽に合成

任意の有機分子を結合する「クリックケミストリー」に貢献 2022年のノーベル化学賞は,任意の有機分子を自在に結合して複雑な分子を簡単に作る「クリックケミストリー」の技術開発に貢献した米スクリプス研究所のシャープレス(K. … 続きを読む

カテゴリ 2022年12月号, 記事

量子コンピューターが化学研究を変える

私には目的がある。偶然の幸運に頼らずに化学の発見を成し遂げられるようにすることだ。気候変動やCOVID-19のような重大な問題は,運だけではどうにもならない。自然は複雑で力強い。科学の発展をもたらすには,その自然を正確に … 続きを読む

カテゴリ 2022年9月号, 記事

リチウム金属電池を再生する充電法〜日経サイエンス2022年7月号より

劣化を修復して寿命を延ばすことが可能   電気自動車を1回の充電でできるだけ長く走らせるには,電池に相当な力がなければならない。選択肢のひとつは,リチウムという軽い元素を片方の電極に用いた「リチウム金属電池」だ … 続きを読む

カテゴリ 2022年7月号, SCOPE & ADVANCE

金属を使わずに不斉合成

 2021年のノーベル化学賞は,鏡像関係にある異性体の一方だけを,金属を使わない有機触媒を用いて合成できることを示した独マックス・プランク石炭研究所教授のリスト(Benjamin List)と米プリンストン大学教授のマク … 続きを読む

カテゴリ 2021年12月号, 記事

進化続ける分子の精密合成 自己組織化で創るナノ空間

 机の上にばらまいたジグソーパズルのピースが,もし最も居心地の良い状態になるまでランダムに動き続けるとしたら何が起こるだろうか。たまたま他のピースとつながったとき,形が合わなければやがて外れるが,ピタリと合ったら容易に離 … 続きを読む

カテゴリ 2021年12月号, 記事

生物が育んだ幻の紫

 2021年1月,イスラエルの遺跡で発掘された紫色の羊毛が,紀元前10 ~ 11世紀に巻貝から採った染料「貝紫」で染められたものであることが判明した。イスラエルの研究チームが炭素同位体の測定によって年代を確定し,高速液体 … 続きを読む

カテゴリ 2021年5月号, 記事

特集:色彩の科学

 色にはドラマがある。物体の存在すら消してしまう究極の黒,貝が育んだ色褪せぬ紫。美しい色は人々を魅了し,時には争いを生み,存在感を放ってきた。そんな特別な「色」の歴史と科学に光を当てる。今年1月,イスラエルの遺跡で発見さ … 続きを読む

カテゴリ 2021年5月号, 記事

山火事の見えない脅威 機上観測があぶり出す健康被害

「面白い。そう濃くはない」。酔い止めパッチを耳の後ろに付けた大気化学者のクローフォード(Jim Crawford)がコックピットで声をあげた。2019年7月下旬のある日の午後。彼が窓から見ているのは山火事の渦巻く煙。搭乗 … 続きを読む

カテゴリ 2020年8月号, 記事

原始銀河でまき散らされた重元素

宇宙誕生から約2億年後,最初の銀河が誕生して重元素が形成され始め,宇宙に広がっていったと考えられている。世界最大の電波望遠鏡による観測で,宇宙誕生から約10億年後の銀河での重元素ガス雲の分布状況が判明。原始銀河から始まる … 続きを読む

カテゴリ 2020年5月号, 記事