タグ : 化学
金属を使わずに不斉合成
2021年のノーベル化学賞は,鏡像関係にある異性体の一方だけを,金属を使わない有機触媒を用いて合成できることを示した独マックス・プランク石炭研究所教授のリスト(Benjamin List)と米プリンストン大学教授のマク … 続きを読む
進化続ける分子の精密合成 自己組織化で創るナノ空間
机の上にばらまいたジグソーパズルのピースが,もし最も居心地の良い状態になるまでランダムに動き続けるとしたら何が起こるだろうか。たまたま他のピースとつながったとき,形が合わなければやがて外れるが,ピタリと合ったら容易に離 … 続きを読む
山火事の見えない脅威 機上観測があぶり出す健康被害
地球全体で見ると陸域の約4%が毎年,山火事に見舞われている。規模が大きいとその煙は衛星画像でもはっきりわかるほどだ。多くの人が煙を吸い込み広域で健康被害が発生する恐れがある。煙の中にどんな有害物質がどれほど含まれ,どんな … 続きを読む
原始銀河でまき散らされた重元素
宇宙誕生から約2億年後,最初の銀河が誕生して重元素が形成され始め,宇宙に広がっていったと考えられている。世界最大の電波望遠鏡による観測で,宇宙誕生から約10億年後の銀河での重元素ガス雲の分布状況が判明。原始銀河から始まる … 続きを読む
宇宙で最初にできた分子
地球上とは温度と圧力が大幅に異なる宇宙に存在する分子の多くはよく知られた分子とは異なり,未知の分子も存在している。近年の複数の画期的発見によって,宇宙の化学に関する考え方が変わりつつある。かねて存在が予測されていた水素化 … 続きを読む
特集:宇宙の化学進化
地球上とは温度と圧力が大幅に異なる宇宙に存在する分子を見つけて調べるのが宇宙化学だ。そうした分子の多くはよく知られた地球上の分子とは異なる。最も単純な原子は水素,次がヘリウムで,初期宇宙ではこの2つがほとんどだった。では … 続きを読む
重金属入りビール!?〜日経サイエンス2019年7月号より
珪藻土を用いる濾過法によって微量の重金属が混入する可能性 ビールやワインを飲んで得られるのは快い陶酔だけではないようだ。微量の重金属が含まれているかもしれない。重金属は体内に蓄積して健康を害する恐れがあるた … 続きを読む
カテゴリ 2019年7月号, SCOPE & ADVANCE
周期表の未踏領域 「安定の島」を目指して
日本チームが合成した113番元素が「ニホニウム」と正式に命名されたのは記憶に新しい。これまでに合成されたのは118番元素のオガネソンまでで,これら超重元素はほんの一瞬で崩壊してしまう。しかし理論によると,陽子と中性子の数 … 続きを読む
ワイン酵母にアルガン油〜日経サイエンス2018年11月号より
変わった酵母を利用する道が開けそう どの極上ワインもみな,ちっぽけな真菌の感染から始まる。ワイン醸造者は昔から,天然の酵母を使ってブドウの糖分をアルコールに変えてきた。現代の醸造業者は通常,実験室育ちのたった数種類の菌株 … 続きを読む
カテゴリ 2018年11月号, SCOPE & ADVANCE
隕石が作るダイヤの姿〜日経サイエンス2018年4月号より
六方晶ダイヤモンドの形成過程が高速X線写真で明らかに IMAGE:NASA グラファイト(黒鉛)を含む隕石が地球に激突すると,衝突の熱と圧力によって炭素の形態が変わり,希少で非常に硬いタイプのダイヤモンドに … 続きを読む
カテゴリ 2018年4月号, SCOPE & ADVANCE
Split-Second Reactions / 1000兆分の1秒の反応を見る 連続フェムト秒結晶構造解析
Burrowed deep under the foothills near Palo Alto, Calif., scientists scurried through an underground laboratory, making final preparations for a series of explosions. Their plan: blow up tiny crystals … 続きを読む
カテゴリ 2017年8月号, 英語で読む日経サイエンス
1000兆分の1秒の反応を見る 連続フェムト秒結晶構造解析
タンパク質の分子は細胞のなかで常に動きながら,生命活動に必要な化学反応を実行している。これらの動きは非常に小さなスケールでしかも高速に進むので,顕微鏡では見ることができない。だが,持続時間わずか1000兆分の1秒のパルス … 続きを読む